元彼と結婚しました【五条悟】２ -完結-

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『さあ、どうする？

このままへし折って使えなくなるか、

一生、目の前に現れないって約束するか


まあ、ぼく的には両方おすすめ』
　


人間イラつけば笑えるらしく、

マジで折ってやろうかと力を込めれば
　


「こんな女、最初から興味ねえよ！


ちょっと顔と体がいいってだけで

別に俺も好きだったわけじゃねえし！」

　


さすがの僕も笑顔が消える。


こいつ、今なんて言った？

もう殴るよりも折った方がいいかと


さっき以上に力を込めれば

Aが僕の腕を掴んで止めた。



「悟さん、もう大丈夫です。

別にお互いが良いように利用していただけですから」

　

そう言ったAの表情はどこか悲しそうで

腕を離す代わりにAの肩を引き寄せて



『この子、僕の奥さん。
　

意味、分かるよね？
　
　
　
　
次、会ったとき覚えとけよ』



馬鹿でもわかるように

どストレートに伝えればそいつは逃げていく。
　


視界から消えても、嫉妬でイライラして

Aの肩を離すことなくホテルに入り

ベッドに押し倒すと

Aはこの状況を気まずそうに聞いた。



『それ、僕のセリフなんだけど。


急いで仕事終わらせて迎えに行けば

元彼とホテルってどういう状況？

電話で行きたかった場所ってのはここ？』



「違います！

神社で夜景見てたらたまたま会って、

送っていってくれるって言われたので」



その言葉を聞いた瞬間、

Aが行っていた場所は

恐らく僕らが出会ったあの神社で

怒りが少しだけ消える。


　
「あと、せっかく買ってもらった服

破いてしまって…ごめんなさい」

　

そうやって泣きそうになりながら謝るAは

やっぱりずるくて敵わないなと

ため息を吐きながら離れた。



Aの怪我を処置するために

水で濡らしたタオルを膝に当てると



『Aはさ、もう少し警戒心を持った方がいいよ』


「…はい」


『こうやって傷の処置しながら

僕だって何するかわかんないからね』


「悟さんは、わたしの嫌がることはしない。

嘘もつかないし、私の意見だって尊重してくれる」

　


そう言われた瞬間、そんなことないのにと

　

『僕はAに嘘ついたことあるよ』

　

と答える。

　

　

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