兵隊が５０人 ページ4
*
「ひーみーやーちゃん！会いたかったよー」
最近体育館に恐怖しか感じない。
及川先輩が「朝も会いました」という発言すら許されなさそうなテンションで抱き着いてくるからだ。
朝は後ろからだったのに放課後には正面からになっていた。
「……及川先輩、こんにちは」
いつもなら視線で及川先輩を威圧する英は日直でいないし、気遣ってくれる勇も委員会、岩泉先輩も何故かいない。
そう、つまり俺が一人で戦うしかないのだ。
「お、及川先輩…？なんで最近俺に抱き着いてくるんですか……？」
「ん〜？俺さ、日宮ちゃんが可愛いことに気が付いちゃったんだよねー。
あ、そうだ！俺も国見ちゃんたちみたく名前で呼んでよ」
「えっ……と、徹先輩？」
俺には無理だ、及川先輩とは戦えない。
「“徹先輩”…ほんっっとに日宮ちゃんは可愛いな〜もう本当……食べちゃいたいくらい」
その時のおいか…徹先輩の目は本気だった。
物理的に俺を食い殺す気満々だった。
.
その日の練習終わり、俺は鍵管理を申し出て一人で居残り練をしていた。
もちろん徹先輩のサーブの。
ボールの高さとか、助走の幅とかを思い出して打つ。
何本か打ち、そろそろ切り上げようかと思った時＿＿＿＿ガタン、と背後で音がした。
反射的に振り返る。
そこには、同じ一年の影山が立っていた。
＿＿＿＿＿やばい、見られた。
気にしていなかったはずなのに、また気持ち悪がられたら、とか、英たちに言いふらされたらどうしよう、という考えが頭を支配した。
影山が呆然とした顔で一歩一歩近付いてくる。
今の俺はどんな顔をしてるのかな。
いつも通り無表情か、多少は焦った顔をしているのか……
そんなどうでもいいことを考えていると、影山が「今の、」と口を開いた。
「及川さんのサーブ…だよな……？」
ごまかすことは出来ないだろう、そう思ってこくっと頷く。
何を言われても良いように覚悟して影山の目を見ると、俺の予想に反してその瞳はキラキラと輝いていた。
「すげー…及川さんのサーブを真似できるヤツなんていたんだな…それってなんかコツとかあんのか？」
「え……？」
意外な言葉に、今度こそ俺の表情も変わったと思う。
たぶん、間抜けなものだけど。
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アオ(プロフ) - 合宿編更新頑張ってください！楽しみに待っています！ (2019年6月16日 12時) (
レス) id: 984d855215 (このIDを非表示/違反報告)
ステテコ - もっと飛雄と絡ませてほしいです！！ (2019年5月24日 3時) (レス) id: 5c9ef39b4b (このIDを非表示/違反報告)
叶(プロフ) - 華月さん» コメントありがとうございます！正直行き詰まっていますが更新停止などはしませんので楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2019年5月19日 12時) (レス) id: 39616f5b3d (このIDを非表示/違反報告)
華月 - 続きがすっごい気になります!更新頑張って下さい！ (2019年5月19日 11時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
叶(プロフ) - 芽さん» コメントありがとうございます！次で現在に戻る予定です〜！ (2019年3月26日 12時) (レス) id: a41677ff93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：叶 | 作成日時：2019年1月27日 18時
