見えない壁 ページ8
“ベルナルド„フロイの血の繋がった兄。
その名を出せば先程までの笑顔は消え失せ、急に静かになりうつ向くフロイ。
A「フロイ…？どうし」
フロイ「A、さ」
いつもより低い声のトーンでAに語りかけるフロイ。
そんなフロイにAは少し怯んだ。
A「う…うん？なに？」
フロイ「ここ最近、よく遅れて来るようになったけど…どうして？」
フロイが疑問に思うのも無理はないかもしれない。
何せAはまだずば抜けて上手くは無いが、サッカーへの情熱は熱く、練習だって誰よりも早く来ては準備して、早く皆に追い付きたいと何時間も練習に励んでいた。
そのAが何度も遅刻するようになったのだからきっとほかのメンバー達も思っているはずだ。
A「そ、それは…」
その理由は、ベルナルドとの関係にある。なんて絶対に言えないのだ。
地位の高く、オリオン財団の理事長彼と付き合っているだなんて言ってしまえば、必ず皆はAと極力関わらないようにと距離を置くだろう。
Aはそれを恐れている。チームメイトとの今の心地よい関係が一瞬にして崩れ去る事を。
最悪の場合、彼に別れを告げられる可能性だって0%だとは言い切れない。
そして何よりフロイが知ってしまうとどうなるだろうか。
フロイとベルナルドの関係は実の兄弟とはいえ、良いものとは言えない。
二人の間には簡単には壊れない見えない壁があるのだ。
Aもこのチームで一番仲が良いのも信頼しているのもフロイだ。
だからフロイが知ってしまえば、きっとAを避ける。A自身もフロイを裏切っているようなものであるからこのチームに易々と居れなくなる。
まだここでサッカーがやりたい。皆と居たい。その一心で必死に言い訳を考えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
P - はじめまして。こんにちは！※シーンは第三者目線の方がいいと思います！！きなこさん、好きです。(唐突)これからも頑張って下さい！！！！！！！ (2019年10月20日 9時) (
レス) id: aa3bc5380b (このIDを非表示/違反報告)
神田・スカーレット(プロフ) - ベルナルドがかっこよすぎます！！最高です！！あと、pinkシーンですが、私は第三者目線のほうが読みやすいです。これからも頑張ってください！ (2019年10月5日 19時) (レス) id: 89620096b1 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ.(プロフ) - ゆーみやンさん» ゆーみやンさん！！ありがとうございます！これからフロイばんばん入れていきますので楽しんで頂ければ幸いです…！！ゆーみやンさんにそんなこと言っていただけるなんて光栄です…！！ 今後とも宜しくお願いします！ (2019年9月30日 17時) (レス) id: a39b1ed24b (このIDを非表示/違反報告)
きなこ.(プロフ) - 豪炎寺さらさん» ……！？ありがとうございます！？笑 (2019年9月30日 16時) (レス) id: a39b1ed24b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - フロイとの絡み楽しみにしています///！ きなこさんのお話大好きです！ これからも応援しています( *´艸｀) (2019年9月29日 1時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこ | 作成日時：2019年7月18日 0時
