流石にこの歳はきちぃ 【d！】

5 ページ7

「しっかりな」
「体調には気を付けてね」
「はい､行って参ります」

その士官学校は全寮制らしく､荷物は後程送れるらしいので､取り敢えず剣とかは手持ちで行くことにした｡

餞別として､両親からはセレスタイトのリング､祖父母からオイルインクォーツのピアス､兄からはウォーターオパールのネックレスを貰った｡

全部私が好きなやつ…兄さん喋ったな？？？
そして身体は15歳､精神は36になりました(白目)
きっっっっつ…

取り敢えず､留学生でしかも女ってので目立ちそうなので､ぼっち生活をすることにします｡
あ､らんは除くよ｡



「…さん､お嬢さん！着きましたよ！」
「ッ､有難う､ございます」
「ははっ､頑張って下さいねぇ」

気前のいい御者のおっちゃんに手を振られて､振り返してから士官学校への道を進む｡
我國の市街地を通るのだが､同じような服を着た少年をよく見かける｡
まぁ､女の子はまだだがな！！！！

「あの！」
「…何か」

ガシッと腕を掴んできたのは､これまた可愛らしい少女｡
柔らかい色合いの金髪に､鮮やかな薔薇色(そうびいろ)のパッチリとした瞳｡
ザ･ヒロインって感じの女の子だな｡

「もしかして､士官学校の入学生の方ですか…？」
「そうだが…君もか？」
「はい！女の子は少ないって聞いて不安だったんですけど…」

貴女がいて良かった！と笑う少女｡
うーん…タイプじゃないんだよなぁ…←

「…すまないが､私は男だ」
「えっ､あ…ごめんなさい！」
「構わないが､式に間に合わなくなるから急がせてもらう」

なるべく優しく手を外してその場を駆け足で去る｡
ちゃんと視て分かったけど､あの子魅了系の魔法かなんか使ってんな…ずっとイスが嫌がってたし…
あ､イスは女の子です｡

「…原作知識のある転生ユーザー…的な…？」

あれ？これ私フラグ立てた？←
これ私が悪女になるムーブ？←←
この歳で？？？←←←

「…まぁ､なるようになるか…」

ずっと伸ばしていた髪は腰までの長さになり､5回ほど三つ編みにして残りはそのままにしている｡
まぁ､女に見えても仕方がないな､女だがな！！！



はい入学式終了｡
短い？違う違う､聞く必要が無いんすわ｡
だって我國の人間じゃないですしおすし｡
今日は式だけらしく､留学生(まぁまぁいた)は全員寮へ戻るらしい｡
しかも男女関係なく一人部屋らしい､やったぜ｡
え､シャワーもトイレもある｡
待遇良過ぎん？？？？

6→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す