勢揃い(白目) ページ16
メイド服は一応借りてる身なのでこれ以上汚すわけにもいかず、持ち上げられたそのままの状態で移動している。
なんだろう…仕えてから持ち上げられてることが多い気がする…
「カイリくん、だっけ」
「あっ、はい」
「腕は大丈夫?」
「大丈夫です」
あまり見ない、真っ黒な瞳と視線が合う。
確か、極東の島国のご出身だったはず…
何でこんな穏やかそうな方が"復讐鬼"だなんて呼ばれてるんだろ…?
「…その体勢辛くない?」
「正直に申し上げますと結構キツイです」
「えっごめん」
「あっいえお気になさらず」
とん、と地面に下ろされる。
思ったよりしんぺい神様でけぇ…
「知ってると思うけど、ひとらんらんです。よろしく」
「しんぺい神でーす、医療班やっとるから怪我したらおいでな」
「カイリ=セル・シュライヤです、よろしくお願い致します」
そこで初めて頭を下げる。
早めに行こうか、と背中に手を添えられて申し訳ありませんと口にしながら歩き出す。
本来なら、前に出ることなど許されないのだけれど。
今回ばかりは前門にひとらんらん様、後門のしんぺい神様なので許して欲しい。
「敵については教えてあげられへんけど、テストじゃないってことは知っててな」
「…はい」
「いや今の間はテストだと思ってたヤツ」
「」
ワタシナニモシラナイデス。
・・・
「カイリちゃんごめんな!!!」
「…(゜д゜)」
「鳩が豆鉄砲くらった顔してるでその子」
幹部の皆様が集まっておられる会議室に連れていかれ、足を踏み入れると、間髪入れずにオスマン様からの謝罪を受けた。
え?え…え???
「…え?」
「あかんこの子理解してへん」
「いや、え?…ん?オスマン様は、何に対しての謝罪を…?」
「ぬ゛あ゛〜〜〜」
すっごいダミ声。
なしたの??私何かしたかな…
あっ、まさか婚約者様にお怪我を…!?
「武器を持たせ無かったことに対しての謝罪や。護衛なのに武器持たせへんって…何で戦らせるつもりやった?」
呆れた声色で聞いてくるのはコネシマ様。
その目線はオスマン様に注がれていて、オスマン様は気まずげに指先を合わせている。
「…ステゴロ?」
「せめて素手って言おっか」
だって骨とか折ったり関節外したりするし…
武器がない場合の戦闘訓練もしてるし…
そこまでの事か…?
「シュライヤ、あの敵を、もし止められなかったらどう対処していた?」
「鎖骨折ってから肩と股関節を外します」
言い切った瞬間、爆笑が起こった。
何故???
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明太子なげっと - あぁ…良いところ?で終わっている…!!ゆっくりでよきなので更新お願いします!待ってます!! (4月16日 22時) (レス) @page48 id: 9b9289fd09 (このIDを非表示/違反報告)
東の番長第2号(プロフ) - コメントありがとうございます!リアルが忙しく思うように更新が出来ていませんが、お待ちしていただければ幸いです! (2022年12月25日 7時) (レス) id: 4d2a866f52 (このIDを非表示/違反報告)
古着 - はぁ…()最高!!更新応援してる! (2022年12月25日 1時) (レス) @page34 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
おおお - 面白かったです!更新ゆっくりたのしみにしています! (2021年12月29日 23時) (レス) id: 957fa2aa3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東の番長第2号 | 作成日時:2021年3月4日 21時