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15:敦くん ページ16

「そうですねぇ、何から話そうかな…」


くるくるとストローで珈琲をかき混ぜながら、呟くように云った。

焦らしているのか楽しんでいるのか、治くんは昔っからそうだった 。
私はもうおばさんだもの。治くんが何を考えているのか、もうさっぱりわからない。

「Aさん、そんなに眉間に皺を寄せては美しい顔が台無しですよ。
ほら、物事はもっとゆっくり進めないと」

そう云って、私の眉間をぐりぐりと指でほぐす。
もう、私の方が子供みたいになってるわ。
思わず溜息をふっとついた。その時


「太宰さん!無事ですか!!?」


ばぁんと扉が開き、そこから大きな声が聞こえてきた。

目線を向けると、その声はさっき事務所に戻った敦くん。
私の事見ると、ずんずんと此方に近づき、私の腕に手を掛けた。


「太宰さん!この方はマフィアです!早く逃げないとまた連れ去られて…!」

焦っているのか、早口になりながら大声でまくし立てる。
そんな彼を治くんは手で制した。

「敦くん、落ち着き給え。
この方は私の昔の恩師だ。当然マフィアだって知っている。その手を離すんだ」


其れを聞くと、敦くんは驚いたように目を見開き、そしてゆっくりと私の腕を離した。

「あの…その…僕、早とちりしてしまって…。
済みませんでした。」

顔を赤くし、身体を小さくして謝る姿が可愛らしくて、思わずくすりと笑ってしまった。
話は聞いていたけど、とっても素直で正直な話子なのね。

「こちらこそ、マフィアだって驚かせてしまつまって御免なさい。
私はA。鏡花ちゃんがお世話になってます」

鏡花ちゃんはマフィアを抜けてからは探偵社に入社し、敦くんと同棲していると聞いた。
あの子は手際がいいから、きっと役にたっているのだろう。

と思っていたら、服が引っ張られる感触がして後ろを振り返った。

そこには、さっき名前を出した本人、鏡花ちゃんが綺麗な瞳で私を見つめていた。







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

どうも、作者です。


テストが重なり長らくご無沙汰してました!
これからもう少し更新頻度上がる予定です。


まだ全然森さん出てきてなくて焦ってます。
ネタもなくて焦ってます。


というわけで話のリクエスト募集!

誰と誰の絡みがみたいーとか馴れ初めがみたいーとか、適当な感じでも大丈夫です!ぜひコメ欄でお願いします!

※リクエスト順にはならない可能性がありますがあしからず

16:鏡花ちゃん→←14:マフィアの人



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Lynn - あ、森鴎外(文スト)だ、大好きなんだ。いつか、私優しいので。って言われたいな、口癖でさ (2022年7月27日 11時) (レス) @page2 id: 3d10a0695d (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - この夢主ちゃんのトロッとした包み込むような感じがドストライクです。 そして、森さんも…。燃えます…((そっちかよ。是非とも更新頑張ってください。今なら絶賛僕の口からイチゴオレg…(((殴蹴 失礼しました(笑)_;;ーд#_ (2019年1月6日 21時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
絵蔵(プロフ) - さなさん» 森さんかっこいいですよね!知り合いに森さん推しが少なく寂しいです…! (2018年7月24日 18時) (レス) id: faef4af26b (このIDを非表示/違反報告)
絵蔵(プロフ) - 麻鬼さん» ほんわりお母さんキャラがつくれてて良かったです!コメありがとうございます! (2018年7月24日 18時) (レス) id: faef4af26b (このIDを非表示/違反報告)
絵蔵(プロフ) - アイカさん» コメありがとうございます!感動するお話が書けてよかったです…! (2018年7月24日 17時) (レス) id: faef4af26b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:絵蔵 | 作成日時:2018年6月7日 21時

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