【A3!】向日葵は君に似合わない (ページ34)

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13.終わった後でページ34

ぞろぞろと感想を言いながら出ていく群衆に紛れて、劇場の外へと足を進めた。

早く帰って、できるだけ覚えてるうちに感想を書こう、そう決めて歩いていると、ふと横から腕を掴まれた。

突然のことに驚いて、何か忘れ物でもしたかなと思い急いでそちらを向くと、そこには見知った顔がいて、

『咲也？』

「よかった、Aちゃんまだいて」

『咲也も千秋楽見に来たんだ？』

「それもあるけど、一応リーダーとして夏組の応援に」

外へ出るみんなから少し離れて、咲也の話を聞く。少し話したあと私の腕を掴んでいる真相について聞いてみた

「実は、」

『ん？』

＿

『む、むむむむむりむりむりむり！！！』

「大丈夫！Aちゃん大丈夫だから！落ち着いて！」

『だってそんなの！無理っていうかずるだよ！他にもファンいっぱいいるのに！！』

たった今、劇場前でお互い腕を引っ張り合う攻防を繰り返している。思ったより咲也の力が強くてびっくりしてしまった。いや私が弱いだけか。

そんなことよりも、彼が急に「天馬くん達が楽屋にいるから会いに行こう」なんて言い出すものだから、全身の汗という汗が止まらない。いつもより数百倍早い動悸でこのまま高血圧になって病院に運ばれそうだ