【A3!】向日葵は君に似合わない (ページ26)

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10.感想ページ26

「A最近顔暗いよ」

『うん…』

「暗いっていうか、眉間にシワよってるっていうか…」

『うん…』

「……、A近くに皇くんいるよ」

『うん…。えっ！？』

「はは、元に戻った」

友人こと真紀ちゃんの言葉のおかげで意識が少し清明になった。慌てて周りを見渡してみると天馬くんはいなかった。その代わりに私の前でニヤニヤする真紀ちゃんが目に入る

「劇、どうだったの？」

『え？』

「Aならすぐ感想言ってきそうなのに、少しも話しないからびっくりしたよ」

『うーん、かっこよかったよ』

「そ」

そう言って彼女はパックの牛乳を飲み干した。
真紀ちゃんから聞いてきたのに、その割には反応が素っ気なかった。それとも私がその感想しか出てこなかったことに気づいたのだろうか

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「帰ろっか」

放課後、クラスに来た真紀ちゃんに言われて慌ててスクールバッグを持った。

昇降口を出て、校門まで歩いている途中にある事を思い出す

『あ、ごめん！忘れ物しちゃったから先帰ってて！』

「おけ〜」

急いで帰る準備をしたからか、筆箱やら何やらを机の中に置いてきてしまった。明日提出の課題もあるし、さすがに持って帰らないと苦しむだろう、私が。