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«「教えてくれシェヘラザード！幻の楽園オアシスはどこにあるんだ！？」»
天馬くんだ、すごい天馬くんがいる
いやいるのは分かってるし、いるからここに来たんだけど、でもいざ舞台の上に立っているのを見ると感極まるというか、
ほら今だっていつもとは違うアラビア風の衣装を着て喋っているだけで涙が出てきそうだ
«「では今宵も語りましょう。昔々とある国に…」»
«「前置きが長い！3行で！」»
«「アラジン、魔法のランプ、魔法使い」»
きっとコメディ路線なのかな、天馬くんにしては珍しい組み合わせだ。面白い。始まったばかりだけど面白いと思う。他の人もクスクス笑ってるし、
でも、
«「ここまで引き伸ばしたけど、もうどうしようもないし、王のハーレムに入るしかないわ」»
«「お前＿＿＿」»
でもなんだかさ、
«「………」»
『天馬くん…？』
「なんだ？」
「演出か？」
«「…びっくりした？まあ、しょうがないわよね」»
«「もういいの、あんたも私のことは気にしないで」»
あなたがあなたじゃないみたい
呆然と見ていたら、いつの間にか幕は下がっていって、公演終了のブザーが鳴っている。
申し訳ないけど、劇中のストーリーはほとんど覚えていなくて、それよりもあなたの、天馬くんの不安そうな顔が、
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作者名：まっかちゃん | 作成日時：2022年12月27日 23時
