【A3!】向日葵は君に似合わない (ページ3)

今日:7 hit、昨日:19 hit、合計:12,080 hit

2.公私混同ページ3

彼はあまり学校には出席しなかった。
それもそうだ、彼は天才子役上がりの実力派俳優で、台本を覚えたり様々な所を飛び回ったりと、多忙な日常を送っているのだ。

それでも朝から学校にいたり、午後から授業を受けたりと、私の心の準備が出来ていない日に限って＿心の準備ができている日はないが＿急に来るので、寝坊して急いで来た日なんかは最悪だった。

私の事なんか見るどころか認知すらしていないのに、それでも自分の魅せる可愛さを最大限引き出そうとするのはオタクの性と言っても過言ではない。

当然、彼と話すどころか目を合わせるような機会すら無かった。
そもそもそんなことを思っていたこと自体がおこがましかったのだ。
あくまでプライベートとはいえ、日々の仕事で疲れているだろうに話そうと思ったのが間違いだ。

私は普通のオタク。公私混同はしないと誓おう。

「Aー、そういえばあの皇君と何も無いの？」

『もちろん』

「なんだ、てか推しがあんな間近にいて何もしないあんたを尊敬するわ」