ほーくすちゃん[短編]

2 Imamiya* ページ7

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「今宮さんっ」
「あぁ…来んな来んな」
「…」





いつも言うこのセリフ

いつもなら「酷い〜！」

っていうけど今日は傷ついてるふりしてる






「はいはい。ごめんね、おいで」








そう言ってほしいんでしょ

Aのことならなんでも分かってるから

俺の広げられた腕に飛び込んでは笑顔を見せる

今誰よりも幸せな自信ある






「あ、またイチャついてる」
「えへへ〜拓也羨ましいでしょ〜」
「いや、付き合ってねえし」
「あ、そうなんすか」






付き合ってないのにこの距離感

いや、流石に嘘が下手すぎたな

でも先輩の言うことだもん

すぐに信じちゃう拓也はすごい






「やっべ」
「嘘下手」
「うるさい」






うるさい口は塞ぐぞ

と言わんばかりの口付けを

誰か見てるかもしれないのに、ね






「ねぇ、、」
「ん？」
「誰もいないとこ、行こ？」






しょうがねぇな…なんて仕草してるけど

俺もそれは全く同じ気持ちで

早く二人になりたくてしょうがない






.






ドームでも珍しい人っ気の無い所に来て

まずすることっていえば当然1つだけ

そっと顔を近づけてちゅ、と唇が触れる

何度も交わすうちに深くなって

わざとらしく出される声にそそられる







「誘ってんの」
「そんな…んじゃっ、ない…」







そんな事言われてももう手遅れ

でも試合前だし時間かけれない事に気がづいて

押し倒したい気持ちを抑えてきつく抱きしめた







「…痛い」
「我慢して」
「……」






こうするしか抑えれないから

首元に顔を埋めたらAがビクッとする

あぁ…もうやっぱ誘ってんじゃん






「やっぱ誘ってんの？」
「違うって」
「ほら、今ビクって」
「言わなくていいし」







顔はよく見えないけどきっと今照れていて

そんでもって顔を赤くして可愛い顔してるはず

こんな予想ができるのも俺だけ

俺しかしたことない顔

俺にしかしてほしくない顔






「顔見せて」
「健太が顔上げたらいいじゃん」
「…本当だ」







顔を上げるとやっぱ可愛くてしょうがない

改めてデレデレな彼氏なんだな







(巨くんナイスピッチングでした！！)
(ねぇ、俺の守備は？)
(健太きっしょ！)
(良かったよ、最高)
(Aもや！)

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