大嫌いの証明【宮侑】 (ページ4)

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嫌.4 ページ4

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ…ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ…

｢んー…｣

アラームの音に私は目を覚ました

起きた途端、昨日のことを思い出してしもうた

｢ほんま私って最低や…｣

その気持ちのまま私は登校した

侑｢なにブッサイクな顔しとんねん｣

教室に入ると目の前に侑が来て言い放った

｢朝から小賢しいわ｣

侑｢なんやと！｣

治｢ツム、よしや｣

そこに治が乱入してきた

朝から騒がしくて呆れてまう

治｢そや、聞きたいことがあったんやった｣

｢どないしたん？｣

治｢昨日、北さんとちゅーしとったやろ｣

その言葉に場の空気が凍った

とにかく誤魔化そうと考えたがもう遅い

1番食いついたのは侑やった

侑｢は？ほんまに言っとるんか？｣

ドスの効いた声で侑が言うもんやから

私はつい焦ってしもうた

｢そんなわけないやん！！｣

侑｢ふーん｣

治｢ほんまか？｣

｢だから私と北さんはなにもあらへんねん！！｣

｢そないな事があったら嬉しくて死んでまう！！｣

焦りのあまり変なことを口走ってしまう

北｢なんの話や？｣

私は驚いてもうた

｢北…さん？！｣

まさか本人が登場するなんて思いもせんかった

私が困惑しよると

侑｢なんもないですよ、部活の話してました｣

北｢そうなんか｣

侑が庇ってくれるとは思わんかった

侑に続くように治が言った

治｢北さんは2年の教室に用事ですか？｣

北｢早瀬に会いに来てん｣

その言葉に耳を疑った

北｢迷惑やったか…？｣

｢そんなことないです！！！！｣

戸惑ったが嬉しくて声が大きくなってもうた

北｢それなら良かったわ｣

微笑んだ顔を見てまた惚れ直してしもうた

｢嬉しいです…｣

顔が緩んどる

自分でそれが分かるくらいやった

侑｢………とんだ茶番やわ｣

私が幸せを噛み締めとったら侑が言い放った

｢なにそない不機嫌にしとるん？｣

侑がいつになく切ない顔をした

なんや珍しいな

庇ってくれたり変な表情しよったり

治｢ツム、そろそろクラス戻らんとな｣

そう言って侑と治は教室を後にした

いつもと違う様子に私と北さんは顔を見合せた