２２羽 ページ24
・
・
「すみません！田中さんすみません！」
「いいっつってんだろーが？そんなことより、お前は大丈夫なのかよ。」
青城について、日向は何度も田中に頭を下げた。途中止まって休んだため少しはマシになったと日向は話す。
「Aも悪い……。」
「あ、い、いや。大丈夫……大丈夫。」
内心気分は悪かったが、Aは苦笑いで日向にそう言った。車酔いは仕方がない、日向に悪気はないのだと必死に言い聞かせ、脳に焼きついた日向が追うとする瞬間をどうにか払拭しようと首を振った。
・
「と、トイレいってきます！」
荷物整理をしていると、日向がそんなことを言って走っていくのがAに見えた。今度は日向に何があったのだと眉をひそめていれば、「上の次は下か！忙しいやつだな！」と田中が笑う。
大方田中がプレッシャーをかけでもしたんだろうなと簡単に予想できて、Aは日向のメンタルの弱さに呆れのため息をこぼした。
・
・
「なぁ、今日来る烏野ってさ、アレがいるとこだろ？」
青と白のジャージをまとった高校生2人が歩きながら会話していた。話題は今日の練習試合の相手、烏野についてだ。
あれ、という言葉が何を指すのか分からなかった男は「え？」と聞き返す。
「"コート上の王様"、お前出身中学同じだろ？金田一。」
金田一と呼ばれた背の高い男は、コート上の王様という単語を聞いてどうでも良さそうに答える。
「あぁ、影山っスか。別に大したことないっスよ。確かに個人技は頭ひとつ抜けてましたけど、チームプレーってもんが根本的に向いてないんッスよ。……あいつ自己中だから。」
憎悪の感情がうかがえる顔つきの金田一。彼は影山と試合をともにしたチームメイトであり、その横暴なプレーにつき合わされた選手でもあるのだ。
その金田一の言葉に、もうひとりの男は「へぇ……。」とぼけっとした様子で返す。
「まぁ行った先が烏野だしな。昔は強かったんか知らんけど。烏野っつったらマネが美人ってことしか覚えてないわ。」
「マジすか！？」
選手としてそれでいいのか、と言いたくなる内容の話を進める2人。マネージャーを思い出すと同時に選手のことも少しずつ思い出してきたのか、男は話続ける。
「そういや柄の悪いやつ居たなー。坊主で目付き悪くてさ！あったま悪そうな――」
「んー？」
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
刹那(プロフ) - 疑問なのですが５羽の端麗ナ容姿は誤字では無いですか？ (2020年5月15日 15時) (
レス) id: 9ed63526ef (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - 由華理さん» 本当ですか！ありがとうございます！！ご期待に添えられるように頑張ります！ あっ、ほんとですね…(゜Д゜) み、見なかったことに((( すみません！今から直したら全話直さないといけないので、目をつぶってください…！ (2016年9月30日 19時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
由華理 - 質問なのですが、１７羽が二つあるのはなぜてすか？ (2016年9月29日 21時) (レス) id: 06d67bc150 (このIDを非表示/違反報告)
由華理 - いつも作品見ています！これからも更新頑張ってください！ (2016年9月29日 21時) (レス) id: 06d67bc150 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - 七瀬 蒼さん» ご指摘ありがとうございます！直してきます:(゜ω゜): 面白いですか！？よかったです･･･！応援ありがとうございます！ご期待に沿えるよう頑張ります！ (元 花宮幸ヤです！) (2016年8月13日 15時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤兎リエ輔 x他2人 | 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2015年5月9日 16時
