ついてない日 ページ1
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今zero終わりの深夜2時過ぎ
マネージャーの運転で地下駐車場まで送って
もらって帰宅した
このマンションは昭和に造られたもので、
古いけど、間取りは広いし戸数も少なくて
セキュリティ面もまずまずで
俺の部屋はオールリノベーションしても、
契約上問題もないし割にしっかりとした造りが
気に入っていて、元々は3LDKを2LDKに
リノベーションして住んでいる
乗り込んだエレベーターで10階を押し表示板を
眺めながら着くのを待てば、
普段この時間に人と出会うことなんて無いのに
1階で止まって女の人が乗り込んできた
向こうもこの時間に人が乗ってると
思わなかったんだろう
俺を見ると一瞬ビクッと驚いて会釈をしながら
もってた携帯にあとでかけ直すと英語で言うと
切って8階を表示させた
エレベーターが5階を表示した時ギチギチと
妙な音をさせた途端ガタンと大きな音をさせて
止まり電気が消えた
その瞬間に乗り合わせた女性が耳を指すような
悲鳴をあげた
エレベーターはモーター音だろうか？
唸るような音をさせている
俺はすぐに携帯電話を光らせ、
女性が立っていた方に向き大丈夫だから
落ち着いてと声をかけて、
階数押し釦についている非常ボタンを押した
エレベーター内の非常電源が作動したのか
薄暗い灯りが点り、非常ボタンを押し続け
応答を待った
やっと警備会社が応答をしてくれて
確認をするので、待ってて欲しいと言われ、
一旦通話を終了した
薄暗くても電気が点いて女性も落ち着いたのか
ブツブツとなにか言ってるようだが
それを気にしてる余裕が俺にも無くて、
すぐにマネージャーに連絡した
マネージャーもこっちに引き返すと言って
くれたので、後は救助を待つだけだった
ようやく俺も余裕ができて女性に
大丈夫ですかと声をかけたけど
床に座り込み何かブツブツ言ってるから
彼女をよくみるとイヤフォンをしていて
聞こえて無いようだ
もう一度声をかけて肩を叩こうとした時
聞き覚えのあるメロディーが耳に引っ掛かった
彼女がブツブツ口ずさんでいたのは俺らの曲
"きっと大丈夫"だった
もしかして、ファンの子かな…
声をかけない方がいいのか？
でも、ずっと震えてるしな…
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作成日時：2020年10月9日 23時
