溶解 ページ22
.
.
お休みの午前中
いつもは11時頃まで起きてこない蓮が今朝は早起きだ
「おはよう、珍しいね早起き」
「んー、おはよ
ちょっと、目が覚めないから、チューしようか」
「は？いきなりなに？」
「モーニングキッス？」
「ははは、早く顔洗っておいで
コーヒー淹れといてあげるから」
「じゃあ、顔洗ってきたらね？」
「はいはい」どうしたんだろう？
朝はぼんやりしてることが多いのに...甘えたモード
なのかな
コーヒーを入れて、朝食を準備する
今日はお漬け物とおにぎりと松本さんがくれた
美味しい赤味噌で作った赤だし
温めなおしてると後ろから蓮が引っ付いてきて
私の肩に顎をのせ、バックハグをするから
少しだけ横を向いて軽いキスを交わす
「今日、佐久間くんは？」
「仕事にさっき出掛けたよ？」
「今日、お昼ホテルでランチしようか？」
「なに？急に」
「たまにはいいじゃん、行こうよ」
「うん、わかった」
珍しくホテルでランチだなんて、畏まってなんだろ？
.
ついた先は和食のお店で
「予約の目黒です」
「畏まりました、ご案内します」と個室に案内される
なに？ちょっと、緊張してくるじゃない
ドキドキしながら仲居さんの後をついていく
声をかけて襖を開けるから
他にも人がいるようだ...誰だろう？
通された部屋には私の両親が並んで座っていた
「え...」
「「A」」
何がどうなってんの？
「勝手にごめん、Aにご両親とちゃんと
話して欲しくて」と少し眉を下げてそう言った
「A、元気そうね」
「...お父さんも、お母さんも」
そこには年を取った両親がいた
「俺は席を外しておくから、ゆっくり三人で話して」
と退席しようとする蓮の腕を咄嗟に掴んで
「蓮もここにいて？」そういうと
私をじっと見つめて「わかった」といって
もう一度座りなおした
重苦しい空気の中父が
「あの時は、お前の選んだ道を応援してやれなくて
すまなかった」と頭をさげた
「ん、私の方こそ、お父さんが望む道をえらばなくてごめん...ね
でも、後悔してないから…」
「そうか...」
「Aがどんな暮らしをしてるか深澤さんが
知らせてくれててね...」お母さんがそう言った
「辰哉が？」
「そう、手紙を何度もくれたのよ」
辰哉の優しさに触れてまたきゅっと心が締め付けられた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 374人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピカンチ★(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。一気読み✨嬉しい、ありがとう。質問の答えは読み手様のご想像にお任せします。でもめめならまるっと全部引き受けそうな愛の深さがあるんじゃないかと私は想像してるんですよね。 (2022年7月26日 6時) (
レス) id: 906ff69bc3 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 素敵なお話すぎて一気読みしちゃいました✨一つだけ…翔太の子供ですか？めちゃくちゃ気になってしまってます💦 (2022年7月26日 5時) (レス) @page35 id: 04d2e0815b (このIDを非表示/違反報告)
ピカンチ★(プロフ) - いくさん» こんにちは、そう言ってもらえてよかった！消そうかと何度も悩んで、当初から考えてたエンディングにおちつきました。お付き合いくださりありがとうございました☺️ (2022年7月18日 16時) (レス) @page35 id: b811b24791 (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - とってもステキなエンディングでした〜ありがとうございます！！ (2022年7月18日 12時) (レス) @page36 id: b9250881d5 (このIDを非表示/違反報告)
ピカンチ★(プロフ) - もぐこさん» こんばんは、コメありがとう更新を待ってると言ってくれたので１話置いてきましたよ。読んでみてね☺️ドキドキしてもらえてるんだ、嬉しいしな。私がイケメンにされたいこと言われたいことを詰め込んでお話つくってるので、共感得れてるなら嬉しいです🖤 (2022年7月15日 7時) (レス) id: b811b24791 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おさと
| 作成日時：2022年7月3日 10時
