紫のきみ ars MJ 2

約束の日 ページ8

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イベントを終え俺は、京都に向かった

Aちゃんには前に迎えに来てもらった
ホテルに先に行ってもらいチェックインを
頼んでおいた

いきなりホテルの部屋へ呼び出す俺もどうか
してるが(笑)イベント終了時刻を考えると
今日中に着けるかどうかの時刻になってしまう
から苦渋の選択だった

しかし、彼女も分かったと言ってくれたから
さすがにすっぽかされはしないだろう

23時を少し回って到着した部屋の前
鍵を開けて彼女が居なかったら、
脱力してしまいそうだから、呼び鈴を押した

暫く待つとガチャリとドアが開いた

ドアを開けたAちゃんはとても困った様
にも心細そうな顔にもみえる顔をしていた

「お帰りなさい」

「···あ、ただいま」

今のお帰りなさいにぐっときた俺は、ホントに
無意識に彼女を抱き締めていた

彼女をぎゅうと抱きしめもう一度
「ただいまA」と呟いた

彼女の腕が俺の背に回った
Aの小さな頭を撫でると、彼女が上向いた

お互いが引き合うように求め、キスをした
触れるだけのキスがどんどんと深くなる
離れたくなくて、離せない

カクンと膝が折れたAを抱き抱えようやく
離れた唇

Aは上気し、目はとろりとした色気を含む

彼女の手を引きソファーに座らせる

前に膝まずき手をとりAを見つめ
「A、誕生日おめでとう···
あの時の返事聞かせてくれる？」と言った

「松本さん···私もあなたが好きです···」

「あぁ、良かった〜···
これ、今年の誕生日プレゼント」とポケット
から小さなジュエルケースを取り出して
彼女の右手の小指にはめたのはネックレスと
同じデザインで作ってもらったリング

サイズも良さそうだ
今日もAの華奢な首もとにはネックレスが
かかってた

「可愛い···ありがとうございます」
右手の小指を嬉しそうに眺めてるA

「A、ごめん、ケーキも花も用意出来なくて」

ふるふると首を横に振り
「今日、来てくれただけで十分素敵な
プレゼントなのに、こんなに可愛いプレゼント
も貰って、どうやってお返ししたらいいのか…」

「お返しはもうもらったよ(笑)」と
今度はAの頬にリップ音を立ててキスをした
あぁ、もうすぐ日が変わる
彼女を帰さなきゃいけない時間だ…

「ごめんな遅くなって…名残惜しいけど送るよ」

「あ、あのだ、大丈夫です…今日実来の所に
泊まるって言ってきたので///」

そう言って真っ赤になりながら俯いた…
やべぇぞ俺···働け理性

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