紫のきみ ars MJ 2

甘えた ページ26

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千秋楽を終えて、打ち上げから戻った
Aは、翌日から体調を崩して寝込んだ

公演中神経を張り詰めていて終った安心感に
ほっとしたんだろう

朝仕事に行く前に体温を計ると微熱

目はトロッとして甘えてくる
まるで小動物の様な可愛さ

「潤くん今日の帰りは遅いの？」

「ん？22時頃かな…」

「早く帰ってきてね？」

「はは、寂しいのね？わかった
プリン買ってきてやるからちゃんと寝てろよ」

「ん」

ベットから離れようとすると
シャツの裾を持つA

「ほらほら、仕事に行けないでしょ？(笑)」

「ん、いってらっしゃい」

頬にチュとキスをして後ろ髪を引かれながら
仕事に出掛けた

普段甘えないから余計に愛おしさが増すわ

Aフグ好きだよな
治ったらフグ鍋食べさしてやろ

Aは宣言通り(笑)家事は苦手みたいだから
あまり率先して炊事はしないけれど、料理は
上手だと思う

同居だったこともあるからか作るのは和食が
多い
そして簡単に出来るものしか本人曰く作らない
らしい

俺からすればこれ簡単なの？って思うけど

Aは几帳面そうにみえて意外と大雑把
料理も目分量で作るからいつも味は一定
じゃないらしい

料理本を見ながら調理するのも苦手なんだとか

俺はきっちり計量してつくるから俺が作ったら
Aが片づけて、彼女が作ったら俺が
片付けを担当することに何となくルールが
できた

帰る前にはラインを入れたり二人の生活ルール
が増えていくのも、何だか気恥ずかしいが
嬉しくもある

さあ、帰りにプリンを買って早く帰ろう

お忍び→←千客万来

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