紫のきみ ars MJ 2

ご挨拶 ページ21

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Aと新幹線で京都へ向かうけれど、
並んで座る訳にもいかず、別の車両で向かう

旅行に行くのに別々の車両に乗らなければ
ならないのが、同業のAならわかってくれるが、一般人ならそうもいかない
しかし理解はし合えてもなんとも切ない話

新幹線から降りると携帯で話ながらAの
後ろを歩いて行く

改札を出ると京都タワーがみえる

タクシーに乗り場に並んでるA
離れた場所で様子をみて
Aが乗ったら直ぐ俺も滑り込む

タクシーは山の方なのか坂道を登っていく

しばらく走らせると大きな家もチラホラ
みえる住宅地についた

タクシーを降りると立派な門構えの日本家屋

「ここ？」

「はい、古い家で驚いたでしょ？」

「立派な家だな〜、翔さんが見たら喜びそう」

「さ、どうぞ」

門を開けて入っていくA

庭木も手入れが行き届いているし立派な灯籠
まである

カラカラと玄関を開けると木の香りが漂う
広い土間

着物を着たお母さんとお父さんが玄関まで
出迎えに来てくれた

「明けましておめでとうございます
新年そうそう、お邪魔して申し訳ありません」

「ようお越し下さいました
さ、狭いところですがどうぞお上がりください」

廊下を渡ると客間に通された
縁側から庭が見える

「どうぞ、今お茶お持ちしますね」
と座布団を勧められたがまずは挨拶をかわす

「松本さん、忙しいなかわざわざ京都まで
お越しくださりありがとうございます」

「Aさんとお付きさせていただいてます
松本潤です」

「ご活躍は拝見していますよ」

「ありがとうございます」と一通りの挨拶を交わすとお茶を持ってAとお母さんがきた

両親が揃ったところで改めて一緒に住むことの
許しを乞う

「松本さんのおっしゃることはよおく分かりました
正直、あんなことがあって東京に一人置いて
おくのが心配で…
過保護でお恥ずかしいですが、何かあった時
松本さん、Aを守ってくれますか？」

「はい、もちろんです」

「驚く程何も出来しませんでAは…
それでもよろしいですか？」

「お互い仕事があります、協力しあって
いきたいと思っています」

「ん、分かりました
A、松本さんのご迷惑になるようなこと
したらあきませんで、わかったな？」

「ありがとう、お父さん…」

Aの両親も祖父母も理解があって
愛情深い素敵な家族だった

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