クランクアップ ページ32
·
·
クランクアップの日はAちゃんの誕生日
だった
俺の手元には21歳の時に渡せなかった
プレゼントと、22歳の時も渡せなかった
プレゼントがある
悩んで、ネックレスだけを渡す事にする
今日の撮影風景はDVDの映像特典に入る
事になっていてAちゃんにサプライズを
仕掛ける事になっている
監督のカットの声がかかり
スタッフが
「和泉役愛流さんオールアップです！」
の掛け声と共に花束を渡しにいく俺
花束を渡したら♪ハッピーバースデーが流れた
「えー！！あかん、こんなんされたら泣ける
やんかぁ···」とぽろぽろ涙をこぼした
「お誕生日おめでとう」と関西弁風に言ってみる
花束の次はケーキが出てきて23本の蝋燭が
灯ってるのを一気に吹き消す
「こんなに素敵な誕生日は初めてで、言葉に
なりません…
監督、スタッフの皆さん、そして松本さん
ありがとうございました」
そしてAちゃんは俺と握手をしてハグを
求めてきたから優しくハグをすると
ありがとうございました…
約束叶いました…と小さな声で言った
二年前共演した時に今度はレギュラーで横に
並べるようになりたいと言った事を思い出した
あれからAちゃんは着実にキャリアを
積んで努力してきたことに気付き
俺ともう一度演る事を目標にしてくれた事が
嬉しいと同時に明日から現場で会うことが
失くなるとおもうと
何とも言えない感情が込み上げてきた
そしてこの抱きしめてる手を離したくないと
思った
いつまでも抱き合ってる訳にもいかないから
離れたけれど、離れた側から触れたくて
我慢する、そんな心境で、そんな感情を抱く
自分自身をもて余した
·
翌日からはAちゃんのいない現場
和泉を失った葉山のように心にはぽっかり
穴が空いたような気分
葉山の感情なのか、自身なのか…
こんなに役に憑依したことはいままで無かった
から、自分の感情に狼狽える
ラストシーンを撮り終えたのは深夜を回っていた
「葉山役松本潤さん、オールアップです！！」
深夜のこの時間にわざわざAちゃんが
花束を持って来てくれた
首もとには俺があげたネックレスが飾られている
俺の側に来て花束を渡してくれたAちゃん
俺は当たり前の様に彼女を抱きしめた
"お疲れ様でした"
彼女が耳元で呟いた瞬間
あぁ、俺はAが好きなんだ…って気づいた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 323人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピカンチ★(プロフ) - keiさん» こんにちは、楽しみにしてくれてたの？その言葉で頑張って更新してきたのが報われました！もうすぐだと思うんだけどなくっつくの(笑)あー、早くお潤に甘やかされ溶かされたい！ (2021年5月27日 10時) (
レス) id: 59be6dfebd (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - こんばんは♪毎日楽しく読ませていただいています♪朝晩更新されてたりすると嬉しくてニヤニヤ読んでます！私は潤くんとくっつくのを今か今かと楽しみにしてますよ〜(〃▽〃)また続き待ってますね♪ (2021年5月27日 1時) (レス) id: ab1b9c5f30 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ピカンチ★
| 作成日時：2021年5月18日 16時
