白雪姫 snm3 (ページ35)

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リハーサルページ35

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ホテルに着いてキーを受け取る

「A直ぐに寝る？」

「シャワーして荷物片付ける」

時間がなくてスーツケースを広げたまんまだ

「後で部屋行っていい？」

「うん、散らかってるけど、待ってるね」

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シャワーをしてさっぱりして持ってきたジャージに着替える

荷物を片付けてたらノックが聞こえた

ドアスコープで確認してドアを開けるとワインを持った目黒くん

「一杯付き合ってよ」

「ワインだぁ、飲めるかな？」

「酔っ払っても介抱してあげる」

「やだよ、明日一日中二日酔いとか困るもん」

「明日どっか行くんだっけ？」

「うん、大学の友達に会うの」

「大学の友達って…もしかして鈴木くん？」

「そう、いまフランスに居るんだって」

「誘われた友達って鈴木くんだったんだ」

「うん、はい、グラスこれでいい？」

「…ありがとう」

手慣れた様子でコルクを抜いた

トクトクと注がれるワイン、綺麗な色…

飲んでみるとほんのりした甘味と苦味と酸味を感じる
喉を通るとアルコールが疲れた体に巡るのがわかるよう

「無理して飲むなよ？」

「うん、でもなんか心地いいかも」

今日みたランウェイの話や昨日のインライの話

メンバーとの話に映画の話、話題は尽きない

気づけばコップに注がれたワインは飲み干していた

「大丈夫？じゃないか…」

「だいじょうぶだよ？すこしぼぅとするだけ」

「はは、大丈夫じゃ無さそう」立ち上がって冷蔵庫からお水を取り出し

「はい、コレ飲んで？」

「むー、まだのめるのに」

「東京帰ったらまた一緒に飲も？」

まだ飲めるのになぁ…と思いながら渡されたペットボトルを空けて飲もうとしたら落としそうになった
ペットボトルを掴んだら私も体勢を崩してしまった

「あ…」

「あっぶねー」

咄嗟に倒れそうな私を引っ張り支えてくれた

「たはは、あぶなかった…ありがとうめぐろくん」

と支えられた腕をもって彼を見上げた

「…A」目黒くんは切なくそして愛おしそうに名前を呼んだ

ぎゅっと心臓の奥で音がした…
早まる鼓動…あれ、酔った…かな？
目黒くんの顔が近付いてくる

急にキスシーンの撮影を思い出し首を傾けた…

「え？」

「ん？」

そして響くノックの音

見つめ合うふたり…目黒くんが「誰かきたみたいだよ」と言ったから彼の腕が解かれた

ドアスコープを覗くとラウールが立っていた