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毎年、苺がたくさん乗ったショートケーキ。

それをたいらげ、ふぅ、とお腹を落ち着かせる



そろそろお開きにしましょうか、と母さんが言い、お手伝いさんたちが食器を下げていく。




先に席を立った父さんと母さんと兄




残っていた紅茶を飲み干し、後に続くように自分も席を立った。




そして、言われた通り応接間へと向かった。





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普段応接間に入ることなんかないから、少し緊張しながら、ドアを開く




「失礼します、父さん母さん、」





他より少し豪華な部屋のソファに腰をかける父さんと、その隣に座る母さん





「涼ちゃん、こちらに座って」





母さんが優しく向かいのソファに腰掛けるよう促す



慣れない足取りで、座りに行く





「涼介の誕生日プレゼントなんだがな、」





そう言い、父さんは端に立っていた執事に顎で合図をする。




すると、ドアが開き、誰か人が入ってきた





___その人は、一目では男か女か分からなくて。



茶色いふわふわとした髪に、白い肌
伏せられた瞳に、長いまつげ


スラリとした身体は随分と華奢だった



「この人は...?」




父さんと母さんの方に目線を移すと、にっこりと笑って口を開いた





「涼介専用の、"玩具"だ。」





......玩具...?




「え、...?」




玩具って...




「涼ちゃんの好きにしていい、玩具よ。もう涼ちゃんも15歳だし、これくらいは扱えるでしょう?」





扱う、...?



どういうこと、?




「ほら、明にもいるでしょう。その方と同じよ」





あぁ...兄さんにいつも付いて回るあの人...。





「なんでも...好きにしていいのですか?」





「えぇ、もちろん。涼介のモノですからね」






ぱっとその白い人を見る



パチリと目が合うと、少しビクリとする身体



「えっと...名前は?」




「慧くん、よ。」




くん?

男、なのか。




随分と女みたいな容姿だ




「ありがとうございます、父さん母さん。大事にしますね。」





座ったまま、お礼を言えば、「では私達は失礼するよ」と、父さんと母さんは応接間を出ていった。





広い部屋に、残された自分と、"慧"




この人が、...俺専用の、玩具......





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ちゃちゃ - 更新楽しみにしてます!!よろしくおねがいします!!! (2022年2月10日 16時) (レス) id: 5fc48143d5 (このIDを非表示/違反報告)
mapii(プロフ) - chitoseさん» こんばんは。楽しみと言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )ありがとうございます、楽しみにしててください^^*(mapii) (2017年8月9日 1時) (レス) id: b71e8cca2b (このIDを非表示/違反報告)
chitose(プロフ) - こんばんは。コメ失礼します♪まよさんとmapiiさんという大好きな作者様たちのコラボ作品で、これまた大好きなやまいのだなんて、楽しみでしかありません!伊野尾くんの過去も、山田くんとの関係もどうなっていくのか気になります… 続きを心待ちにしていますね(*^^*) (2017年8月8日 22時) (携帯から) (レス) id: b5a8033c97 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まよまぴ x他1人 | 作者ホームページ:___  
作成日時:2017年8月4日 22時

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