来る者拒まず去るもの追わず【完】 (ページ37)

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唇になにやら柔らかいぬくもりを感じて、

今までいた世界から引き戻された。

…………私はなんでここにいるの？

そう思っていると、

JM｢A……？｣

と言う声が聞こえた。

この声、ジミン？

ゆっくりと目を開けると、

やっぱりジミンがいた。

『…………じ、みん？』

JM｢A！A！

ああ、良かった。お前が目を覚まさなかったらどうしようかと思ってたんだよ！

ああ、本当に良かった。｣

そう言って抱き締められた。

突然の事にビックリしたけど、なんだか、心配してくれたのが嬉しくなってジミンの背中に手を回した。

あ、しまった、クールビューティが……

そんなくだらない事を考えて

何、そんなに焦ってんのよ、そう言おうと思った瞬間

"A！A！

ああ、良かった。お前が目を覚まさなかったらどうしようかと思ってたんだよ！

ああ、本当に良かった。"

……………………え？

ジミンじゃない声のこのセリフが頭に響いた……

誰のセリフか分かってるはずなのに分からない。

『ジミン……と、こういう会話……

２回目……？

前も……あった？』

でも、ジミンじゃない事はちゃんと分かってて。

…………何を私は忘れているの？

そう思った途端に私の目の前は真っ暗になった。

待って。分からないことが沢山あるのよ。