8日目 言葉 ページ16
「…僕達は、ヒーローを目指してます。
憶測で言いますけど、事代さんはヒーローが嫌いなんじゃないですか、？」
緑谷くん達がヒーローを目指してる事を知ったのと、
私がヒーローを嫌っている事を当てられて反射的に顔を上げる。
そんな私に緑谷くんは憶測が当たったと分かったのか、言葉を発する。
「…事代さんからしたらヒーローは嫌いな奴なのかもしれません。
…でも、もし僕がヒーローを目指して事代さんに嫌われても、
世界中の人が反対しても、
僕はヒーローを目指します。」
私はその言葉を聞いて声を失った。
なんで、どうして。
私に嫌ってほしかったの？
君がそこまでヒーローを目指す理由は何？
『…なんで、どうして…そこまでしてヒーローを目指すの、』
聞きたくない。けど聞いておきたかった。
目の前にいる緑谷くんは深呼吸をして私の目を見た。
「…こんな小さな檻に閉じ込められた事代さんに外の世界を見てもらうためです。」
その言葉を聞いた時私の中で何かが動き始めた。
カチ、コチ、と。
ヒーローへの悪いイメージが、こんな風にヒーローでも良い人も居るというイメージに変わり、
私は、本当はヒーローが大好きで、ヒーローになりたいと思っていたことも。
動き出す何かと同時に思い出した。
「それに、困っている人達を助けたい。」
その言葉を聞いて諦めた。
君にヒーローを目指すなと言っても無駄だと思ったから。
それに、失礼だよな、君達に対してそう思うのは。
緑谷くんが喋っていても反応しない私を不審に思ったのか、
「…あの、事代さん？」
と聞いてきた。
視界がぼやぼやする。
「…泣いてやんの。」
と爆発頭くんが呟いた。
『あれ、本当だ…』
拭っても拭っても出てくる涙をどう止めれば良いのか分からずにゴシゴシと拭いていると、
「これで拭けや。」
とハンカチを貸してくれた。
『ありがとう、爆発頭くん。』
と言うと
「誰が爆発頭だ！！！」
と怒られたので名前がわからないと言うと、
「爆豪勝己だ！！！覚えとけ！！！」
と怒鳴られた。
「かっwちゃんww」
「何笑ってんだ！！デク！」
とさっきまでの切羽詰まった空気はどこに行ったのか、
明るい雰囲気になった。
…今日だけでだいぶ私の考えが変わった。
もう少し前向きに考えてみようかな、なんて考えてた。
前、人の優しさに触れたのは何年前だったっけ、
そんな事を考えながら、外に出れる瞬間を想像していた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 284人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たけたけ(プロフ) - ぬこの妖精さん» もうそこ夢主キャラ崩壊して困ってますwwwここから話が思いつかないですwww (2022年2月24日 17時) (
レス) id: 9aa43fd48a (このIDを非表示/違反報告)
ぬこの妖精(プロフ) - 『ざるうどん…』 「『え？？？』」が好き www (2022年2月12日 13時) (レス) @page18 id: 4cd21e436e (このIDを非表示/違反報告)
たけたけ(プロフ) - 楪さん» 最初の頃と性格が変わったので怒られるかな、と思いましたがそのような言葉をかけてくれてありがとうございます！！星を押していただくことがあまりないのでとても嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2021年5月23日 16時) (レス) id: 9aa43fd48a (このIDを非表示/違反報告)
楪 - ざるうどん…で吹き出してしまいました。続きを楽しみにしています。ログインしていないのでお気に入りはできないですけど、星は一番右のを押しときました(*^^*) (2021年5月22日 10時) (レス) id: 89be39e03d (このIDを非表示/違反報告)
まいたた(プロフ) - ナナさん» うぉ……ありがとうございます…(嬉死)感謝します!!お気遣いありがとうございます!!これからもっと更新したいです！ (2020年11月4日 21時) (レス) id: 3318f47c31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まいたた x他3人 | 作成日時：2020年9月4日 22時
