太宰との取り引き的な会話 其の二 ページ24
太宰が謝ったことについて少しだけ意外そうな顔をするA
「･･･い、いえ、その名前で呼ばないなら、別に･･･。」
気まずくなりそうな空気を察知し話題を変え出す。
「お話って私の事についてだけですか？それなら、もう終わったので･･･太「え？、私は未だ本題にすら入ってないけど？」」
想定外過ぎて声が出ない。そんなAにお構いなく太宰は話を続ける。
太「却説、本題なのだけど単刀直入に云うと君に 虎探し･･･昨日話しそびれた軍関係の仕事だね。其れを手伝って欲しい。」
1目で面倒臭いと判る笑顔を太宰に向ける。
「丁重にお断りさせて頂きます。」
返事は勿論一刀両断。
太「えー？なんでー」
｢私其の依頼とか無関係ですよね。其れに私に
太「まぁ、そうだね。･･･じゃあ虎探しに協力して呉れたら、君に仕事を斡旋する。
之ならどう？」
好条件を格好良い顔で呈示する太宰。
魅力的な条件で即座に是非、と答えたいのを堪え自分を落ち着かせる。
相手は、あの"太宰治"。
何か裏がある筈。
「･･･虎探しって何の虎です？」
太「巷で『人喰い虎』って呼ばれている虎のことだよ。」
成程、その『人喰い虎』と呼ばれる虎を探し出し捕まえる也退治する也するそうだ。
此処で追い討ちを掛けるかのように、
太「言い忘れたけど、君がこの誘いを断るなら君の昔の事を国木田くんを始めとする探偵社員に曝露する。」
爆弾を付け足して来た。
流石に顔色を変え反論を試みようとしたAより太宰の方がひと足早く口を開く。
太「神ど＿＿」
風は其処に吹く。
目を見開くAと人の悪い笑みを浮かべる太宰。
風が止んだ頃には2人の話は終わっておりAは太宰を憎々しげに睨んでいた。
太「で、どうする？」
あんな事を云われて仕舞ったらAに断る選択肢等無いに等しい。
溜め息を1つつき承諾した。
徐々国木田くんが戻って来る頃だね、と云い公園の出口に向かって歩いている太宰が脚を止め後ろを歩いているAに視線を呉れる様振り返る。
不思議そうな声をAはあげたが一切介さず真剣な表情をした太宰が口を開く。
太「君は未だに“あの事”について気にしているみたいだけど私は昔も今も･･･否、最初から気にしていないから。」
Aに暗い影がおちる。
Aが何かしら云う前に会計を終えた国木田と合流し、2人が何時もの漫談擬きが始まる頃には先刻の話等跡形もなく霧散した。
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宵闇の猫(プロフ) - あぁ、すみません!!ご指摘ありがとうございます!!外しておきました。応援ありがとうございます!!これを励みに頑張らせて頂きます！(｀・∀・´) (2018年7月28日 21時) (
レス) id: c4a0eba83f (このIDを非表示/違反報告)
赤菊 藍(プロフ) - オリジナルフラグ外さないといけないので外してください。それと、面白そうな小説ですね。応援しています。 (2018年7月28日 13時) (レス) id: ebdd3cef6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宵闇の猫 | 作成日時：2018年7月28日 13時
