[ヒロアカ]二重人格の雄英生 (ページ29)

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２８　相澤Side ページ29

俺が目を覚ましたのはUSJで敵の襲撃を受けたその日の夜8時頃だ

襲撃を受けた時、生徒達を守ることに集中し、何とか死者数ゼロで終わらすことができたが、一人、気になる奴がいる

言うまでもなく、そいつは流速だ

意識を失う直前に見たのは、流速が吹っ飛ばされて来て、地面に激突したところだ

あの速さで激突したのだから相当怪我を負っているはず

医者に聞くと流速もこの病院で入院していて、まだ目を覚まさないらしい

見舞いに来たマイクにその後の事を聞くと、なんと流速は一人で脳無を倒したらしい

マイク「でも気になることがあるんだよ！」

『なんだ』

マイク「救急車に乗せるために俺とリカバリーガールがリスナーを乗せようとしたんだけどよ…そん時にリスナーがいきなり飛び起きて、何事かと思って聞いたら、いきなり"詳しいことは霊華に聞いてください！私は何も知りません！"って言って気を失ったんだよ。おかしいだろ？リスナーはいつも一人称私なのにその時だけ自分の名前だったんだよ」

いつもより真面目なトーンで話すから何事かと思ったら、流速が…

『もしかしたら流速は解離性同一性障害なのかもしれない』

マイク「それって確か、二重人格だよな？リスナーが？」

『そうやって考えれば、たまに流速の雰囲気がガラリと変わるのも頷ける』

マイク「成る程な…だが疑問はまだ残るんだぜ？」

『まだ何かあるのか』

マイク「ああ。リスナーが脳無と戦ってる時、雰囲気がいつものに変わったんだ。その瞬間、リスナーの腕が何かに変わったんだぜ」

『何か？』

マイク「その何かが何なのかは分からないが…近くにいたオールマイトによると、透明感のある宝石みたいだったらしい」

『それが何なのかも気になるが…流速の個性はそんな内容じゃない筈だ…個性登録をしていない個性をまだ持っているのか？』

マイク「個性複数持ちってことか！？」

『そうとしか考えられない。詳しくは直接聞くしかないだろうな』

マイク「まあ結局はそうなるんだよなぁ」

どうしたものか

時は経過し夜中の3時

何となく目が覚めた

そろそろ流速も目が覚めた頃だろうか……待てよ

流速、確か人に治療されることを拒むんだったよな…

戦闘訓練の時も体調不良にも関わらずリカバリーガールのところに行かず、自分で解決したぐらいだし

そうなると目を覚ました流速が大人しく治療を受けるはずない

最悪、病院抜け出す可能性がある

俺は痛む体に鞭をうち、流速の病室に向かった