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風が吹き荒れる中、化け物のところに向かう
幸いにも、元々吹いていた風は化け物にとっては向かい風
向かい風の風速40m/sで、目も開けられなくなっている今がチャンスだ
ライ(ねぇ、本当にやるの？失敗したらおわりだよ？)
そんなこといってたらいつまで経っても決着つかない
ただえさえ、キャパオーバーしてるのを無理矢理個性使ってるんだ
これで、終わらす
短期決戦だ
それに、勝算はあるんだ
為せば成る。為さねば成らぬ、何事も…
ライ(その言葉好きだよね…わかった。サポートはする)
ああ…行くぞ！
自分のスピードを上げて、予備動作なしに化け物の前に移動する
気配で分かったのか反応はするが、目がほぼ閉じられているため反応が遅い
それを私達が逃すはずない
ライ(任せて！)
一瞬で主導権を交代
自分の腕を水晶に変換して殴る
速度を操れないためかなり威力は落ちるが、直前まで風を吹かせていたため、攻撃を当てるのは簡単だった
まあ、これでハクはキャパオーバーになって主導権を握れなくなったわけだが…
でも、ここまでこれば後は大丈夫だろう
連続で攻撃し、化け物を吹き飛ばす
本来であれば天井にぶつかって止まるが、スピードを上げることで突き破れる
天井には二つの大きな穴が空いている
周りの状況的に、やっぱりこっちにも化け物いたみたいだな
オールマイトが倒したんだろう
皆、呆然とした顔でこっちを見ている
ライ(お疲れ様。霊華)
ライもな…しばらく休みな
ライ(そうする…ありがとね)
お前もな…
…ああ、ヤバいかも
キャパオーバーになっても個性を使い続けた反動だ
吐き気がヤバい
頭痛も酷くなり、考えが纏まらない
挙げ句の果てには悪寒がする
きっと熱でも出てるんだろう
ぐるぐるするし、ユラユラする
立つのもやっとだが、何とか立っていると、敵達がワープで帰っていった
何か言っていた気がしたが、何も分からない
でも敵達が帰ったことで、ようやく戦いが終わったことが分かった
足に力が抜け、倒れる
その勢いで嘔吐する
頭が痛いし、嘔吐が止まらない
ぐるぐる ぐるぐる
ああ、視界が歪む
ゆらゆら ゆらゆら
ああ、手に…足に…体に…力が入らない
吐瀉物が顔に張り付く
でも、そんなこと気にならないぐらいに気持ち悪い
ああ、寒い…
風邪、引いたかな…
誰かがこちらに駆け寄ってくる
ああ、何か叫んでる
何も分からない
そっと目を閉じる
意識か遠のく……暗転
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作者名：おにぎりせんべい | 作成日時：2023年11月23日 0時
