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疲れた体を引きずって帰宅する
体力は雄英に入るため、訓練したから大丈夫だが、問題は筋力
私は力や一撃の重さが弱い代わりに、スピードや柔軟さ、正確さを重視している
今やっているような運搬仕事のような力仕事だと、全然私の能力が発揮されないのだ
筋力をつけたらつけたで、今度は柔軟さが欠ける可能性がある
私の戦い方的に柔軟さを欠かすことはできない
筋力をつけたくてもつけれないのが現状だ
因みにバイト中は私が主導権握ってる
初日でライが職場の雰囲気の暗さに根をあげたからだ
ところでライ
家の電気がついていると感じているのは私だけ？
ライ(いや、私も感じる)
幻覚じゃ、ない？
ライ(残念ながら……本物)
そっか…今回は何回死ぬかな？
ライ(ごめん…なにも、出来なくて)
いいよ
お互い様でしょ？
ライ(そうだとしても、ごめん)
いいって別に
ライに死なれる方が困るんだから
取り敢えず家入るから、しばらく返事はできないよ
ライ(うん…頑張って)
扉を開ける
途端に鼻につくタバコの臭い
今日は、一段と機嫌が悪いな
憂鬱になりながらも扉を閉め、鍵をかける
足取りが重くなるのを感じながらリビングに続く扉を開ける
それとほぼ同時に飛んでくる拳
私のお腹に直撃し、私の体はぶっ飛び、壁に激突した
間髪いれずに今度はお酒が入っていたであろう瓶を頭に打ち付けられる
血がドクドクと流れるのを感じ、意識が朦朧とし出す
ああ、今日は手を下すまでが速かったな
開始一分足らずで、一回目のリセットだ
視界が黒で覆われる
体力が減っていく感じと共に、途轍もない痛みが走る
当たり前だ
本来死んでいる筈の怪我を約五秒間で治しているのだ
人体にかなり負荷をかけているにきまっている
だからこそこの時に発生する痛みは絶対に慣れることなんてできない
まあこの痛みは個性による痛みだから消せようがないんだけどね
ああ、痛いな…
そして視界はまた元通り
そしてまた殴られる
鉄バットで、椅子で、時には素手で
ありとあらゆる方法で殴られ、蹴られる
反抗なんてできないし、それをする気持ちは当の昔に消え去った
致命傷以外の傷は治らないから、どんどん打撲ができる
視界はとっくに赤に染まっている
全て、私の血だ
ようやく解放されたのは朝方の四時半
殺された合計、三十二回
単純計算で六分間に一回殺されてることになる
そう考えるとヤバイな
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作者名：おにぎりせんべい | 作成日時：2023年11月23日 0時
