[ヒロアカ]二重人格の雄英生 (ページ2)

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基本的に霊華サイドで進みます

はあ、なんでこんなことに…

ライ(いいじゃん別に)

いや良くないよ。これ全部原因はライってこと、分かってる？

ライ(まあまあ、これを機に人間不信、治してこうよ)

どうせプロヒーローに会いたいから言ってるだけでしょ

ライ(そ、そんなことないけど？)

誤魔化しても無駄。
なんたって、ライは私で私はライなんだから

ライ(う、やっぱりバレるか……って、そんなことより大丈夫？体。かなり酷い音したけど)

ああ、大丈夫でしょ。どうせ私が主導権握ってる間は死なないし

さっきから脳内会話している相手は私の裏人格であるライ。
仮にも私であることには代わりないのだが、なぜかライは私とは真逆の性格をしている
お陰で衝突ばかり。かといって仲が悪いというわけでもないのだが

今話してる酷い音、というのは私が父に殴られて壁に激突した音だ

因みに母は物心つく前に死んだらしい

痛み？そんなもの、とうの昔に捨てた。
痛みなんてあっても、虐待をやめてくれるわけでもないのだから。

父「ほんじゃ、仕事行ってくるから。精々虐められないよう気を付けろよ。化け物が」

すっきりした顔の父が家を出ていく

私は黙って散らかったリビングを片付け、準備をして出掛けた

と、その前に

ライ、お願い

ライ(まっかせなさい！)

私達の人格は入れ替わる

主導権が失われていく感じは何時になっても慣れない

だが、人が沢山いる場所に私が行くと最悪倒れる

それに比べライは人とのコミュニケーションをとるのが私よりは上手だし、なにより表情が豊かだ

まあ、本人は人間関係をうまくやるのは疲れるし嫌らしいけど

え？それじゃ私がライを利用しているみたいだって？
さっき私が言ってた言葉を思い出して

"痛みなんて捨てた"

でも普通に体は痛みを感じているんだよ
私がそれに慣れすぎたってだけ
だからライは普通に痛みを感じる。

だから父に殴られてる時、何か辛いことが会った時なんかは私の番

私が苦手な人間関係の構成をライがやる代わりに、私が慣れている苦痛を私が引き受けているってわけ

お互いに嫌なことではあるが、一応Win-Winの関係を保っている

それに、私達はお互いの個性に干渉できないし使えない

だから万が一ライが主導権を握っている時に私の体が死んだら、私達はそのまま消滅するしかなくなる
そういうこともあって、痛みを私が引き受けているっていうのもある