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新しい新居。
山積みのダンボールとフカフカの布団が置いてあるだけの殺風景な部屋。床は畳で、独特な藁の匂いが気持ちを落ち着かせる。
小さいアパートは私が探した中で1番安い東京の物件だった。
帰り際に彼が渡してくれたのはマネージャーの業務内容のメモ。
私は彼中心のマネージャーらしい。ソロ活動のスケジュール調整も仕事内容に入ってきている。
因みに相方の堂本光一さんにもマネージャーが居るらしくて、KinKiは私とその人の共同マネージャーという形らしい。
その人は、今日は休みだったらしくて会えるのは明日だと言われた。
それにしても、初日でこんなに不安になるとは思わなかった。
彼はきっと変わってなんていない。あの目はあの時と一緒で黒く濁っている。
そして、光一さん。光一さんは、一瞬たりとも顔を合わせてくれなかった。嫌われた……と、そう思った。
静かで無機質な部屋の中で一つため息をついた。
そのため息は静かな空間の中を音立てる。
昔から私は運が悪かった。
新しい場所でやり直したかったのに、1番居て欲しくない人と再開してしまった。
枕に顔を埋め、目を閉じる。
恐らく波乱な日になるだろうと予測される明日に向かいその日は眠りについた。
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ホノカ(プロフ) - 続きが見たいです! (2020年8月12日 11時) (レス) id: f7f3b0c425 (このIDを非表示/違反報告)
璃沙(プロフ) - 面白かったです!主人公と剛くんの過去がすごく気になります、、、! (2019年1月18日 1時) (レス) id: 906fa545aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し92622号 | 作成日時:2018年12月6日 22時