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＊
「…もしもし」
『伊野尾ー…って、圭人？…電話番号間違えたかな』
どうやら電話の相手は薮さんだったらしい。
伊野尾さんも「薮か…」と言いながら、
パソコンに意識を向けた。
「薮さん？伊野尾さんは今手が離せなくて…
俺が代わりに出るように言われたんです」
『あ、そうなんだ』
「薮さん、伊野尾さんに用があるなら、
俺が伝えておきましょうか？」
『いや、圭人でもいいや。
お前ら今本部にいるよな？』
「はい…そうですけど」
『俺さ、スマホ忘れちゃって本部の前まで来てるんだけど、
ドア開かないんだよね…
そっちからロック外してくれない？』
「あ、わかりました」
俺は電話をつないだまま、
本部のドアのほうに向かう。
内側から指定されたパスワードを入れると、
緊急時にもドアが開く仕組みになっている。
俺は指定されたパスワードを入れたはずだったが、
ブザーが鳴り、うまくいかない。
『圭人？』
「ごめんなさい、何か開かなくて…」
俺が何度か試していると、
「圭人くーん」と、ふわふわとした声が聞こえた。
俺は伊野尾さんのもとに向かうと、
伊野尾さんはスマホを近づけるよう、
俺に指示をした。
「薮、俺。伊野尾」
『…なんかあったのか？』
薮さんはさっきとは打って変わって、
何かを察したのか声のトーンを落とした。
「ドアが開かない原因、
もしかしたらハッキングかも」
『ハッキング？』
「今こっちのパソコンが全部ハッキングされてて。
ドアのセキュリティは俺のパソコンで管理してるからさ」
『なんとかなりそうなのか？』
「それが今やってるんだけど、
解決策が見えそうにない」
『そうか…
取り敢えず他のメンバーには俺から知らせておく。
あと、ほかの部署にも同じ様なことが起こったか聞いておくから』
「ありがとー。スマホは使えるみたいだからまた連絡よろしく」
伊野尾さんはそう言うと、
右手で通話を切った。
伊野尾さんが言っていたことが本当だとすると、
俺と伊野尾さんはこの部屋に『閉じ込められた』＿＿。
ハッキングが解けるまで、
俺たちはここから出られないのか＿＿？
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Kanade(プロフ) - 何回もこのお話を読ませていただいてます！更新されるのを楽しみにしています！ (2022年4月1日 18時) (
レス) @page15 id: 65639ee896 (このIDを非表示/違反報告)
茸*(プロフ) - ゆうみさん» コメントありがとうございます(*^-^*)最近私情で更新が滞ってしまい、申し訳ありません。温かい応援をくださってありがとうございます。更新頑張ろうと思います！ (2017年12月14日 17時) (レス) id: c87a0e9b8d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とても面白いお話の展開で続きが気になります！大変だとは思いますが続きの更新待ってます！ (2017年12月14日 12時) (レス) id: 5564a3435c (このIDを非表示/違反報告)
茸*(プロフ) - ちゃんさん» いえいえ。理解していただきありがとうございますm(_ _)m もちろん、薮くんの出番もちゃんと作るので待っていてください！ (2017年10月26日 18時) (レス) id: ad6a76a56d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん(プロフ) - 茸*さん» なるほど！わざわざレスありがとうございます！次は薮君出番のもぜひ書いてください←おい (2017年10月26日 18時) (レス) id: 60ce3d0919 (このIDを非表示/違反報告)
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