file3.見えない敵 ページ1
＊
事件はひと段落着いたものの…
その間にたまった雑務やら経費の管理やら、
やることたまって今日も残業。
外は闇と言ってもいいくらい真っ暗で、
気付けば部屋には俺と伊野尾さんしか残っていなかった。
「圭人くん、残業？」
「はい…」
「あーそりゃ大変だねー」
伊野尾さんとは殆ど話したことないし、
ふわふわしててつかみどころがなさそうで怖い。
「伊野尾さんも残業ですか？」
「いや、俺はデータ整理」
「それ残業じゃないですか」
てへぺろ、
伊野尾さんはそう言ってまたパソコン画面へと戻った。
やっぱり、伊野尾さんは分からない。
時計を見れば、あと五秒で日付が変わる。
5、4、3、2、1…
カタン。
時計の針が音を立てたと同時に、
辺りが闇に包まれた。
「え、ブレーカー落ちた？」
伊野尾さんはそう言って、
ペンライトをつけてブレーカーを探す。
ペンライトの光がぽつん、と、
暗闇に一つ浮かんでいる。
「あ、あった」
伊野尾さんはそう言ってブレーカーを上げると、
辺りは一気に明るくなった。
「ふう…」
「でも何だったんでしょうね。
停電じゃないみたいだし。
サーバーの使いすぎですかね…？」
「データ整理なのに？」
伊野尾さんはきょとん、とした顔で、
俺の目を見た。
俺はその視線から逃げるように、
パソコンの電源をつけた。
異変は、そこに起きていた。
パソコンは電源を入れると、
いきなり真っ白な画面に映った。
不自然に思っていると、
真ん中に文字が表示された。
『game start』
「げーむすたーと…？」
俺のつぶやきに反応した伊野尾さんが、
俺のパソコンを覗きに来る。
「伊野尾さん、なんか変な画面に…」
「…まじか」
伊野尾さんはそう言うと、
俺のパソコンのキーボードをいろいろと探り始めた。
伊野尾さんは暫くして、
画面を見つめたまま呟いた。
「ハッキング…」
「ハッキング？」
「ここのパソコンがハッキングされてる」
「…え？」
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Kanade(プロフ) - 何回もこのお話を読ませていただいてます！更新されるのを楽しみにしています！ (2022年4月1日 18時) (
レス) @page15 id: 65639ee896 (このIDを非表示/違反報告)
茸*(プロフ) - ゆうみさん» コメントありがとうございます(*^-^*)最近私情で更新が滞ってしまい、申し訳ありません。温かい応援をくださってありがとうございます。更新頑張ろうと思います！ (2017年12月14日 17時) (レス) id: c87a0e9b8d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とても面白いお話の展開で続きが気になります！大変だとは思いますが続きの更新待ってます！ (2017年12月14日 12時) (レス) id: 5564a3435c (このIDを非表示/違反報告)
茸*(プロフ) - ちゃんさん» いえいえ。理解していただきありがとうございますm(_ _)m もちろん、薮くんの出番もちゃんと作るので待っていてください！ (2017年10月26日 18時) (レス) id: ad6a76a56d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん(プロフ) - 茸*さん» なるほど！わざわざレスありがとうございます！次は薮君出番のもぜひ書いてください←おい (2017年10月26日 18時) (レス) id: 60ce3d0919 (このIDを非表示/違反報告)
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