ＦＩＲＥＯＮＦＩＲＥ【２】 (ページ5)

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＜ＪＨside＞

　今日は、ＭＯＯＮのコリアンハッスルライフ初日。

　緊張していつもより早く練習室に到着してしまった僕は、手持無沙汰に携帯を手にする。

　ＭＯＯＮがどれくらい踊れるのかも、経験があるかもわからず、練習メニューに困ったため、昨日本人にカトクで聞いてみた。すると、

『本当に申し訳ないんですけど、全くの初心者でおまけに体も硬くて運動音痴です。だから、もし大丈夫でしたら基礎から始めてもらえると助かります。』

　やっぱそうか．．．

　ＢＴＳのダンス番長としてＭＯＯＮのダンス講師を引き受けると決まってから、YouTubeでＭＯＯＮのパフォーマンスを片っ端から見あさったものの、ダンスなどの激しいアクションは全然見つからなかったから、もしかしたらとは思っていたものの．．．。

　ジンヒョンとナムジュナを教えるの大変だったもんなぁ。

　不安が高まる。心を落ち着かせるために、イヤホンを耳に差し込む。流れる音に心を傾けつつ、頭では昨日ジミナと決めた今日のレッスンの流れを確認していると、ジミナが入ってきた。

ＪＭ「早かったですね、ヒョン。」

ＪＨ「うん、ちょっと緊張しちゃって．．．。」

ＪＭ「僕も、おんなじです。」

A「私も、緊張で死にそうですｗｗｗ」

ＪＨ「うわあ！！！びっくりしたぁ！！いつのまに！？」

　ジミナしかいないと思のに．．．

　だまされた。

A「ジミニヒョンとほぼ同時にｗｗｗだますつもりはなかったんです、ごめんなさい。」

　そういったAはにやっといたずっぽく笑って見せた。

ＪＨ「はぁ、まったく．．．」

　もう、笑うしかないよな。

　そうこうしてるうちに、撮影隊が続々と練習室にやってきて、あっという間に撮影兼レッスンが始まった。

ＪＨ「じゃあ、まず基本のステップから始めようか。」

A「はいっ！」

　威勢の良い返事だけど、息が挙がっている。

　準備運動で飛ばしすぎたかな．．．

　女の子相手だとさじ加減が分からない。今までは男ばっかりだったから、ちょっとくらい無理させても、倒れさせないように加減できたけど、右横で息を切らすAは体力の少ない女子。どうすればいいのやら．．．。

　結局、不安な僕を笑い飛ばすかのように、Aは驚異的な体力でレッスンを全うした。

　心配ご無用！！

　そんな彼女の顔には感心せざるを得なかった。同時に、これからが楽しみにもなった。