優等生と劣等生。【プロセカ】 (ページ48)

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46話　▽ ページ48

すっかり日も暮れ、初めて見る街の夜景を眺めていると、まふゆから声をかけられた

「A、……ありがとう」

『えっ、私お礼を言われるようなことなんかしたっけ？』

「うん、たくさんある
…春にAと初めて学校で会って、学校を案内したり駅周辺まで出かけたこと、覚えてる？」

『覚えてるよ』

「本当はあのとき私は正直、Aとは必要なときに話すくらいでいいと思ってた
だけど、一緒に過ごしているうちにもっと…一緒にいたいって思うようになったんだ」

『まふゆ…』

「学校でも誰にも頼らず一人で頑張って来たつもりだった
でもAといれば、これからもたくさんいろんなことを乗り越えられる気がする
だから、ありがとう」

まふゆ、そんなこと思ってくれてたんだ…

『…まふゆの言葉でそんなふうに言ってもらえて嬉しいな
私もまふゆに会えて良かった、ありがとう…っ！』

まふゆと出会って、ニーゴと出会って、最初は分からないことだらけで不安だったけど、今の私にはみんながいる

過去を振り返ってしまうときも、これからは前だけを進もう

『また、みんなでここに来ようね』

「…そうだね」

『ｯ、え…っ！？』

「…どうしたの？」

い、今まふゆが笑った…！？ちゃんと見たのは初めて…

『今、まふゆが笑ったんだよ…！』

「そうなの？…分からなかった」

『嬉しすぎる…写真に収めたかった…！
今すぐ奏たちに知らせないと！』

ゴンドラ内に一人ははしゃぎ、一人は不思議そうにその人物を見つめる

外から見れば変な状況だが、そんなの今はどうでもいい

ちょうど一番下まで降りてきたので、私はまふゆの手を引っ張って急いで三人の所まで駆け出した