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「博士!!時間稼ぎよろしく!」
オーロラが、叫びシャールを背負ったまま後ろに飛び跳ねる。
「わ、分かった。うーん・・・ひとまずこれでいいか」
前方にいる騎士二名を睨みながらも、冷静に思考を巡らせる。
(き、『騎士派』を倒す無理だね。せいぜい五秒間の拘束が出来るかどうか。うん、ギリシャのメデューサとアーサー王。この二つの伝承を書き換える。)
天使相手に、五秒間の拘束が出来るだけで充分だと思う中で、騎士が握るメイスが振り下ろされる。
騎士は、この時勝ったと思っていた。所詮結社予備軍それも三人、数では負けるも技術に体力などの全てだ勝っている。そう考えたからだ。
実際、ただの魔術師でも聖人でもかなわない。
はずだったのに。
ドゴオッッ!!ともう一人の騎士の額に、分厚い本がぶん投げられたのだ。
しかも鉄で出来ているのに。
「な・・・・んだ?この本はぁ!?」
「お、
「まさか貴様あの、禁書____ッッ!!」
「ち、違う。でも
その言葉が終わった途端に、彼女の周りに複数の本が重力に抗って宙に舞っていた。
その全てが、
「小癪なァッ!所詮は写本。天使の前ではかなうわけない!!」
「な、何を言っているの?僕は
シャール=グラインドは、友達を仲間を助ける為にあんなに火傷まみれになってまで来てくれた。
結果的に『騎士派』の連中を呼んでしまったが、逃がそうとした気持ちを見捨て、貶す事をカレン=マスクウェルがするわけが無いッッ!!
仲間を助けるだったら、カレン=マスクウェルは肉体を天使化した野郎共十人だろうが百人だらうか戦う覚悟さえ持っている。
その覚悟は、きっと『騎士派』にも『王室派』の人間にも無い一つの魔法名なのかもしれない。
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