第一話 新しい刀剣 ページ3
縁side
今日は部屋の外が朝から騒がしかった。鶴丸が落とし穴とか誰かを狩る罠を仕掛けていて、それにかかった誰かの悲鳴が聞こえるのはいつものことなのだが、珍しく短刀達の元気な声までする。
起床の七時にいつもは光忠か歌仙が力尽くで起こしに来ていたのに今日は珍しく長谷部だ。
長谷部「主、起床の時間です。」
縁「あと三十分寝かせて…「しかし」…主命。」
長谷部「主命とあらば!」
ふっ……チョロい。さてと、夢の世界をもう一度見ますか。
それから一分と経たないうちにとうとう歌仙ママが来てしまった。
歌仙「主!早く、早く起きるんだ!!」
そう大声で言って私から夢の世界と布団を剥ぎ取った。
薄目で目覚まし時計を確認すると、まだ朝の七時。あと三十分もあるじゃん。起きる時間ではない。
縁「……ん〜大声で布団を剥ぎ取って起こすなんて、雅じゃないよ〜……むにゃむにゃ」
歌仙「何を言ってるんだい!新刀剣男士の鍛刀期間があと八時間で終わるんだよ!!」
縁「なんだとォ!?」
歌仙の言葉に私は飛び起きた。そういえばそうだ。
昨日、新刀剣男士・瀬登太刀を鍛刀しようとして途中で眠くなり、「明日鍛刀したらいいよね〜」という浅はかな考えで寝てしまい、今に至っている。
マイ本丸のモットーは実装された刀は鍛刀すること(できてない刀剣も結構いるけど)なのだ。
八時間しかないが、はたして鍛刀出来るのか。否、出来る。八時間もあるのだ。八時間も。
……本心を言えばせめて一週間は欲しいところだが。
長谷部も驚くような速さで朝食を済ませ、歯磨き、洗面、髪を結い、着替え、内番を決めた。
近侍は三日月。
おじいちゃんを半ば引きずるような形で鍛刀部屋に引っ張って行き、
妖精に資源を渡す。
《1:30》
《1:30》
《1:30》
《1:30》
……何かの悪夢だろうか。
三日月「はっはっは、主よ、そう急ぐと瀬登太刀は来ないぞ。」
縁「そうゆっくりでも来ないぞ、はっはっは(棒)はい、手伝い札と資源。」
All《1:30》
縁「Oh……。」
そんな感じで一時間経過、二時間経過、三時間経過…etc
そして、現在の時刻、二時五十分。鍛刀期間は三時で終わる。あと十分しかない。資源ももう少ない。三日月も真顔だ。
これで最後だと、All999を祈るように妖精に渡した。
《48:00》
え?マジかよ…。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←序章
101人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のん - 続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年5月30日 5時) (レス) id: cc61122175 (このIDを非表示/違反報告)
神無月@推しは全刀剣(プロフ) - リクエストは遠慮なく! (2019年6月25日 1時) (レス) id: d6f292ea5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ