五十二日目 ページ4
その後、私はキヨマサくんにガムテープで拘束され、お堂の中に転がされた。
キヨマサくんたちは、ドラケンくんを殺した罪を私に擦り付けるつもりなんんだろう。
(何がドラケンくんを救う、だよ・・・。)
結局、なんにも変わっていないじゃん・・・。
ヒ「慈ちゃん?!!」
「・・・プハッ!ヒナ?」
ヒナは連絡がとれない私をずっと探してくれてたらしい。口に貼り付けられたガムテープと体中を拘束しているガムテープを外してくれた。
ヒ「いったい何があったの?!」
ヒナを突然置き去りにして。キヨマサくんに膝を屈して。結局、私はヒナに助けられてばかりだ・・・。
「情けないね、私。」
ヒ「え?」
「私なりにさ、一生懸命やろうとしてたんだ。」
「抗おうとしてたんだよ。」
「苦しいし、しんどいし、でも頑張ったの・・・。」
「それなのに!何も救えないじゃん!!」
変えれたと思っていた。救えたと思っていた。
でも、ふとした瞬間かつてのトラウマが蘇る。その時は、自分の意思なんて関係なくて。いや、関係しているのかもしれない。
結局は、人の根本的な部分は変えられなくて。恐怖にあっさりとひれ伏してしまう。
「みっともないよね。そんなトコ、ヒナには見せたくなかった。私は、ヒナが思うような成功できるような人間じゃないんだよ。怖くて逃げ出した、ただの駄目な人間。」
ヒ「・・・そんなことないよ。」
「マイキー君とかドラケンくんだったら、こんなのなんてことないんだろうな。バシッと即解決!みたいなさ・・・。」
「でも、私はっ、」
ギュッ
(え?)
ヒナに、小さな体で包まれるようにして抱きつかれた。
「・・・どうし、て?」
こんな駄目な奴、見捨てればいいのに。どうして、こんなにも寄り添ってくれるの?
ヒ「君はドラケンくんじゃない。マイキー君でもない。」
―――慈ちゃんは慈ちゃんだよ
ヒ「人のために思いっきり泣けて、人のために思いっきり悔しがれる、慈ちゃんだよ。」
ヒ「こんな綺麗で格好いい子、他にいないよ。」
ヒナも、きっとそうなんだ。ヒナもきっとマイキー君みたいな人なんだ。私を私としてだけ見てくれる。私にとって大切な人。
じわりと視界が歪んだ。
ヒナを、アックンを、ドラケンくんを救けるために、私が変わらなくちゃいけない。
だから、決着をつける・・・!
逃げて、逃げて、逃げ続けた人生のトラウマから!!
―――もう逃げない!!
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (2023年2月11日 20時) (レス) @page33 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年5月21日 16時