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大寿に顔面をぶん殴られ、ふっ飛ばされる紬ちゃん。教壇に背中を打ち付けたことでようやく止まった。

「ひでぇ!!!女の子相手に……」

本気で打ち抜きやがった!!

「紬!!ガッ!!」

それに留まらず、今度は自分の妹の首を締め上げる大寿。

「主よ…なぜ神は私にばかり試練を?

なぜ私は愛する妹を殺めなければならないのですか?」

涙を流しながらそう告げる大寿。
『殺めなければならない』ってそんな……!?

「柚葉、紬。お前らを殺す。まずはお前からだ、柚葉。」
「ァッ…ヒュッ……」

ギチギチと大寿は柚葉の首を締める力を強くする。
ヤベェ、ガチで殺す気だ!!

「ユズから手ぇ離せ!!!」

丸腰のまま紬ちゃんは大寿に突進していくが、もちろんそんな状態で大寿に勝てるわけもなく。

ブォンッ!

「ハッ!?」
「嘘だろ!!?やめろ大寿!!!」

柚葉をぶん回し、紬ちゃんをド突く道具として使いやがった。
柚葉の頭が紬ちゃんの顔面に埋め込まれ、2人ともどもふっ飛ばされてしまう。

「じっくり嬲り殺してやる。」

俺はまだロクに動けない柚葉と紬ちゃんへ歩み寄ろうとする大寿の前に立ち塞がった。

「冷静になれよ大寿くん。
『家族を大切にしてる』って言うアンタが結局一番家族をぶっ壊してんじゃんかよ!」

「やめろ殺されんぞ!!」

八戒が制止の叫びをあげるけど、んなの知るか!

「八戒!テメェもテメェだ!!」

何ビビってんだよ。柚葉と紬ちゃん殺されちまうんだぞ!?

「お前が柚葉を守るんだろ!?」

必死に叫んでも八戒は動かない。
そうしてる間にも、俺は大寿に殴り飛ばされる。

「なんで兄弟喧嘩で殺し合うんだよ!?」

こんなの間違ってる……おかしいだろ、こんなの!!

「タケミっちくん。」

そのとき紬ちゃんが、まだ目の焦点があってない柚葉を教会の椅子に凭れかけさせながら残酷な言葉を告げる。

「家族だから、この方法でしか逃げられねんだよ。」

家族であるが故に、決して切ることができない束縛だった。

………キーは、柚葉と紬ちゃんなんだ。
元の歴史でも大寿をやったのは2人だった。それを八戒は庇ったんだ。
2人を庇うために、八戒は真相を知っている稀咲の言いなりに成り下がった。

―――すべては、柚葉と紬ちゃんを守る為

俺がやらなきゃいけない事がわかったよ。

「大寿をぶっ飛ばす!!!」

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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇‍♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月3日 17時) (レス) @page43 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あ、八戒固まった、このシーン好き! (2022年11月6日 19時) (レス) @page18 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あ、これって、あの短編にあったシーン! (2022年11月3日 13時) (レス) @page11 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 場地さんそのセリフ!!!夢主、鈍感だよって、ハロウィンのは大泣き場面やぁ…… (2022年10月30日 22時) (レス) @page7 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
巫缶(プロフ) - 違う!そういう意味じゃない!(多分) (2022年10月30日 21時) (レス) @page7 id: 926dc0c43f (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2022年10月28日 16時

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