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『兄貴、なんで……いつもはこの時間だったら家にいねぇのに…。』
『今日はたまたま早く帰ったんだよ。んで、コイツ誰だ。』

『ハジメマシテ、紬です。ユズと八戒の友だちです。』

脳内ではソイツに対して警告を鳴らしまくってんのに、ソレとはまったく逆の行動を仕出かした。

『そうか……柚葉、ダチとはいえなに俺に許可なく人上げてんだ。
ていうか、結構仲よさげみたいじゃねぇか。さてはコレが初めてじゃねぇな?』

大寿はタッパがデカいだけでなく、頭もキレるらしい。

『お前らは俺に内緒で余所モンを家に上げてたってワケだ。
柚葉も八戒も、躾けてやんねぇとなぁ。』

『八戒は何も悪くない!アタシが無理言って上げさせただけだ!!』

嘘だ。八戒の奴、『明日も来てね』なーんて可愛いこと言ってたもん。

なるほどなるほど。ユズは八戒を庇ってるってワケね。
よーしこうなったら思いっきり居座ってやろう。

いよいよシビレを切らしたのか、大寿が『いつ帰るつもりだ』と聞いてきた。

『帰るわけねーじゃん。』
『あ”?』
『紬…?』

『ユズたちに暴力振るってんじゃねーよ、このDV野郎。』

その瞬間、体が宙を舞った。

舞ったというよりもふっ飛ばされた。次いで、顔に広がるジクジクとした痛み。

殴られた

『紬に何すんだよ!!?』

八戒の悲鳴とユズの物申す言葉が聞こえる。
次に聞こえたのは、バコンッという荒々しい音。

見ると、大寿がユズを床に打ち付けていた。

『初対面だっていうのに俺を侮辱するから躾けてやったまでだ。柚葉テメェとんでもねぇ奴をダチにしやがったな。』
『ユズに何しやがんだこの下衆が!!』

気がついたら、床に伏せていた。

目の前には泣きそうな顔をしているユズと八戒。

『………ごめん。』
『ううん……守ってくれてありがとう、紬。』
『ひっぐ!えぐ……、』

八戒はついに涙を流した。

ユズに『家に来ちゃ駄目だ』と言われても私はお構いなしにユズん家に遊びに行った。

『母さんに殴られんのも、大寿に殴られんのも、私からしたら一緒だし。』

『じゃあせめて、一緒に戦わせて。辛いことは半分こにしようよ…。』

長い口論の末、

ユズのことは私が守る

私のことはユズが守る

八戒のことは2人で守る

そう決まった。

でも、8歳になった冬に私は母親に捨てられ、しばらくの間ユズたちとは疎遠になってしまった。
再会したのは中学に上がって行動範囲が広くなってからだった。

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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇‍♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月3日 17時) (レス) @page43 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あ、八戒固まった、このシーン好き! (2022年11月6日 19時) (レス) @page18 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あ、これって、あの短編にあったシーン! (2022年11月3日 13時) (レス) @page11 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 場地さんそのセリフ!!!夢主、鈍感だよって、ハロウィンのは大泣き場面やぁ…… (2022年10月30日 22時) (レス) @page7 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
巫缶(プロフ) - 違う!そういう意味じゃない!(多分) (2022年10月30日 21時) (レス) @page7 id: 926dc0c43f (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2022年10月28日 16時

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