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視線を投げた先には……パンケーキを食べてるエマとマイキー。あとただならぬ雰囲気を醸し出してるヒナちゃん。
タケミっちくんはこの世の終わりとでも言うような顔をして涙をハラハラ流してる。
私たちはマイキーたちに歩み寄った。
お兄ちゃんの顔をチラリと見る。これは……笑いを堪えてんな。
「…プッ お前、妹の誕生日に付き合ってんの?マイキー。」
「うっせぇな。ていうかケンチンもじゃねぇか、それは。」
………あぁ〜なるほどね。
タケミっちくんの泣き叫ぶ姿とヒナのまるで尋問でもしてるかのような姿勢ですべて察した。
エマがマイキーと浮気してるって勘違いしたんだな。んで、そこで私とお兄ちゃんが現れたから四角関係と更に勘違い。
「知らなかったみたいだね、タケミっちくん。エマとマイキーは兄妹だよ。腹違いのね。
んで、ドラケンは私のお兄ちゃん。」
「「えぇぇぇえええええ!?!?」」
なにこれカオス。
あれ?でも………
「あれぇ?ヒナには前、言ったけどなぁ……。」
「私も言ったと思ったんだけど。」
そのヒナちゃんはメガネくんと一緒にパフェを見て、話しを逸らそうとしていた。
誤魔化すの下手くそか!
まぁ天然ヒナちゃんはさておき……
「ほれ。」
「え?」
エマの頭にクマのぬいぐるみをポスッと置いた。
「私からはこれ〜。」
はいっとエマにベレー帽を手渡す。
「「誕生日おめでと。」」
「お、それこの前ゲーセンで欲しがってたヤツじゃん。」
「紬このベレー帽…雑誌のヤツ、覚えててくれてたの?」
「コイツ、わざわざ手作りしたんだワ。」
「ドラケンも、ゲーセンに通い詰めて今日やっと取れたんだよねぇ。」
「おい言うなよ。」
「そっちこそ言うなよ。」
お兄ちゃんとしばし睨み合い、フッと息をついてハイタッチした。
頬を染めながら渡されたプレゼントを見つめるエマの姿にちょっぴり安堵する。
良かった。気に入ってくれたようだ。
「用済んだし、帰るワ。」
「じゃね。」
エマの誕生日大作戦、大成功だ。
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月3日 17時) (レス) @page43 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あ、八戒固まった、このシーン好き! (2022年11月6日 19時) (レス) @page18 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あ、これって、あの短編にあったシーン! (2022年11月3日 13時) (レス) @page11 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 場地さんそのセリフ!!!夢主、鈍感だよって、ハロウィンのは大泣き場面やぁ…… (2022年10月30日 22時) (レス) @page7 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
巫缶(プロフ) - 違う!そういう意味じゃない!(多分) (2022年10月30日 21時) (レス) @page7 id: 926dc0c43f (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年10月28日 16時