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彼が学校に来なくなって数ヶ月経った今、
変わり映えの無い日常は崩れかけていた。

なぜなら__


「Aちゃん、私もいい?」


最近お昼や、帰りにグクの彼女も一緒に行動するようになったということ。
その純粋無垢な瞳はわたしを追い出そうとかそういう意図がある訳でもなく、彼女は私達2人と行動して私とも積極的に仲良くなろうとした。

グクも勿論相手が彼女だから拒むわけでもないし、私がその輪から外れようとすれば2人揃って「なんで?」と引き留める。
その異様な光景は言わずとも周りの目を引いた。


「ねえ、パクさんやばくない?神経どうかしてる」

「明らかに邪魔でしょ」


3人で歩いていると周りはコソコソと話を始める。
グクと彼女は気付いてなくて、私だけが孤独の世界に取り残されているようだった。
それはどんな嫌がらせよりも、酷く屈辱的に感じた。



グクも彼女も用事で居ないとき、
空き教室やトイレで嫌がらせを頻繁に受けるようになった。

今日はトイレで水を掛けられて私はひとつくしゃみをして鼻をすする。
季節はもう冬服を着る季節に変わろうとしていて、街路樹の葉っぱは黄色く色付いてきている。
私は肌に張り付いた制服の裾を絞ってトイレから出ると本当に偶々テヒョン先輩と遭遇してしまった。

「あ」

「……Aちゃん」


テヒョン先輩は珍しく真顔で私に歩み寄ると私の名前を低い声でよぶ。
私が言い訳する暇もなく、テヒョン先輩は私の手を掴むと無言で引っ張って歩き出した。

困惑する中、何も言わないテヒョン先輩の背中はやっぱり怒ってるように感じる。
そもそもテヒョン先輩と会う機会が何故かあまり無くなってしまっていたので会うのすら久々だった。


「座って」

「えっ、と、」

「はやく」


連れて来られたのは保健室。
先生は居ないのかしん、と静まり返っていた。
テヒョン先輩は私を椅子に座らせると、自分のブレザーを脱いで私の肩に掛ける。
その様子が前のグクと重なり鼻の奥がつん、とした。

ぼーっとしてるうちにテヒョン先輩はわたしの手を両手で包み込むように握った。


「手、こんなに冷たくなってる」

「そ、それは冷え性だから…」

「……ねえ、俺の言葉覚えてる?」


ぐ、と距離が縮まってテヒョン先輩が鼻と鼻がぶつかりそうなくらい私に近付く。
瞳は揺れていて、吸い込まれそうだった。


「自分を大切にしてって言ったよね?」

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咲綺(プロフ) - 続きが見たいです!! (2020年5月23日 22時) (レス) id: a2e0669daa (このIDを非表示/違反報告)
Pちゃん()(プロフ) - 続き書かないんですか?めちゃ気になります! (2019年12月6日 18時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
ぐろす - けっこー経ちましたけど更新しないんですかー?楽しみにしてまーす! (2019年12月6日 17時) (レス) id: 63cd4095fc (このIDを非表示/違反報告)
Pちゃん()(プロフ) - 続き書かないんですか? (2019年10月16日 0時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - とても面白いです!!ヤンデレグクちゃんたまりません。シスコンジミちゃんにも守ってもらって、優男テヒョンにも守ってもらえて主人公ちゃんが羨ましいです(笑)更新楽しみにお待ちしてます! (2019年8月15日 0時) (レス) id: 202f553fa0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛鳥 | 作成日時:2019年6月12日 23時

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