#18 ページ18
.
「…や、やめてくださ……っ」
私は丸山くんの手を止め
必死に抵抗した。
彼は何も言わないまま
私の抵抗を止めて
首に顔を埋める。
「ま…、いやだ……っ」
まだ気持ちをちゃんと伝えないまま
こんなことしたくない。
お互い“好き”って
はっきりしてからこういうことをしたい。
けれど丸山くんは溜息をつきながら
私から離れる。
「やっぱあかんのやん。」
そう言って丸山くんは
前髪をかきあげながら俯いていた。
「俺じゃあかんのやん」
「帰るわ」って丸山くんは
ベッドからおりようと私に背を向けた。
けれど私はその帰ろうとする
彼の腕をつかんだ。
「好きです…」
「そんなんええて」
「よくない…っ」
その言葉で丸山くんは
驚いたように、何か言いたそうに
私を見つめた。
「私、ちゃんと告白してません…っ
あの…ちゃんと伝えて
付き合えてからこういうことをしたいです」
「誤解させてすみません」と
その手をはなして
私は頭を下げる。
「あ、さっきのは告白やなかったん…？」
「え？」
「さっき…好きですって」
「え、告白って“付き合ってください”って言って
告白じゃないですか？」
「…。」
そう言うと丸山くんは
「なんや〜」とベッドに転がり
少し笑った。
「じゃあ、どうぞ？」
「…？」
「いやいや、告白すんねやろ？」
え、こんな感じで告白するんですか？！
目の前の丸山くんは
ニヤニヤと笑いながら私の告白を待っている。
正座をして手をきっちり膝の上、
何だか体が踊っているようにも見えた。
子どもみたいなその様子に
少し笑ってしまうが
何だかそれで緊張もとける。
いや、うそ。
告白は誰でも緊張します。
「え〜？
なになに〜？
わからへ〜ん」
もういい、思いっきり言ってやろうと
覚悟を決めた。
「丸山くんのことが好きです…っ
付き合ってく……」
「はい」と
私を抱き寄せる彼。
いや、さっきの言いかけでしたよ？
「あ、ななっ
俺も告白してみたい！」
「え？」
「してみたいっ！」
そして私が頷くと彼は私を後ろから抱きしめるようにすると
耳のところで「好きです、付き合ってください」と囁いた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
錦戸亮の嫁(プロフ) - 中島健人くんだと思っていいですか？（彼氏の健人って言う人 (2021年12月17日 0時) (
レス) @page15 id: 39f9ce47b8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 私も三重県です!！ (2017年11月25日 17時) (レス) id: a8dea294c9 (このIDを非表示/違反報告)
ととろ。(プロフ) - かげぷろ好きな人さん» いえいえ！！本当ですか！！ありがとうございます(;Д;)なんか少し不安でしたがキュンキュンしてもらえてなによりです！！大倉くんとなにがあるかこれからお楽しみに！！ (2017年1月30日 19時) (レス) id: 137df3f1f4 (このIDを非表示/違反報告)
かげぷろ好きな人 - いきなりすいません⊂(`･ω･´)⊃ﾊﾞｯ最初から見させていただきました！きゅんきゅんしすぎて色々やばかったです！更新頑張ってください！！大倉くんとなにかあるのか……楽しみです！長文失礼しました！ (2017年1月29日 20時) (レス) id: 310bcbc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
ととろ。(プロフ) - Mヒロさん» ありがとうございます！！そうですね、自分もどうしようかと思いました。(←)これからも読んでくださると嬉しいです！ (2017年1月29日 19時) (レス) id: 137df3f1f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ととろ。 | 作成日時：2017年1月22日 22時
