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ー渡辺ー
渡辺｢それはよかった。そんな、謝んなよ。｣
真田
｢…いや、みんなには色々と迷惑かけてるからさ。本当はみんながどうしてるか、ずっと気になってたんだよ。でもなかなか連絡するタイミングがなくて。俺らもさ、やっぱりみんなと一緒に仕事したいんだよね。そう思ってマネージャーに色々話してみたりもしたんだけどなかなかそういうわけにもいかないみたいで…本当にごめん。｣
気まずさを跳ね除けるように、急に早口で喋り出した真田。
｢なんで真田たちが謝らなきゃいけないんだ｣っていうやり切れなさと、｢俺が連絡しなきゃ、そっちからは連絡して来なかっただろ？｣っていう寂しさと、、
最近のメンバーたちのぎこちなさと。
そして思い出されるのはジャニーさんからMis Snow Manが結成されると知らされて、みんなで抱き合って喜んだあの日の出来事。
いろんな感情がごちゃごちゃと込み上げてきてなんだかすごく自分が惨めになった。
真田が俺たちのことを心から気にしてくれてるのはちゃんとわかっていた。はずなのに。
渡辺｢そうか、わかった。｣
真田｢ん？しょう…｣
ﾂｰﾂｰ
これ以上話していたら真田を傷つけてしまいそうで。
俺の名前を呼ぼうとしたのを遮るように電話を切った。
・
Aだったらきっと、俺みたいに一方的に電話を切ったりしないだろうな。
『…翔太？？』
Aに呼ばれて我に返る。
いつの間にか俺の背中に手を回してぽんぽんと優しく撫でてくれていた。
もう情けなくてもいいや。
この温もりに、なんだかそう思えた。
渡辺
｢A？俺この間、真田に連絡してみたんだけど…｣
俺はAにこの間の出来事を話した。
Aはうんうん、と頷きながら俺のまとまらない話を聞いてくれた。
俺の心の中で引っかかっていたものたちが、段々と解けてくのを感じた。
それに、
『私ね、メンバーのことがほんとに大好きなの。だからみんなの力になりたい。』
なんて言うもんだから、愛おしい。
でも、翔太の力になりたいって言ってくれたらもっと嬉しい。なんて言わないけどね？
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作者名：綺藍 | 作成日時：2021年7月31日 21時
