守りたかった ページ9
八「俺を・・・救けてくれ、タケミっち。」
膝をつきながら、武道に救いを求める八戒。
武「任せろ、八戒。
お前の守りたかったもの・・・柚葉は俺が守る!!」
八「違うんだ、タケミっち。俺・・・俺の顔、痣一つねぇだろ?」
八戒の何かが崩れた。必死に隠し通し、守ってきた嘘を明かそうとしている。
事の真相を話す八戒。
それを見て、私も何かが崩れた。
「ハハッ・・・私もさ、武道のことを守りたかったよ。でも、結局怪我させてんね。
私、何やってんだろ。」
三「京?」
大「お前ら、知らなかったのかよ。
花垣京は十代目黒龍専属の情報屋だ。そいつは俺らのすることに手助けして金稼いでんだよ。
それとお前、その様子だと八戒の嘘に気づいてたな?なのにお前は、それを知ってて柚葉を見捨てた訳だ。全部、金のためになぁ!!」
バラされた。いや、まぁ今から自分で話すつもりだったけど・・・
武道が、千冬が、圭介が、隆が、私を凝視している
そりゃそうだ。元東卍メンバーが敵対チームに肩入れして、苦しんでる人を見捨てたんだ。これほどまでに東卍を結成した日に交わした覚悟に反することはないだろう。軽蔑されて当たり前だ。
イ「ダッサ。」
コ「女に守られてきただけでもダセェのに、守ってきたなんて嘘どのツラ下げて言えんだ?
京も、弟のためにだなんてほざいといて、全然守れてねぇじゃん。」
柚「お前らに関係ねぇだろ?!アタシが自分で決めたんだ!
八戒も京っていう子も、何も悪くない!!」
知らずに涙が溢れてた。
同じ「お姉ちゃん」なのに、私と柚葉があまりにも違いすぎて。
そんな柚葉に庇われるのは屈辱でしかなかったし、
自分を見捨てた人を、出会って間もない人を庇う柚葉を見てると罪悪感で押しつぶされそうだった。
中学生だった私はバイトもできず、金を手に入れるためならコレしかなかった。
祖父母が働けなくなる前に仕事を確保するために、金を作る天才であるココの紹介を使うのが手っ取り早かった。たとえそれが、どれだけ罪深いことだとしても。
そして私は、東卍を離れた直後に、この仕事をやり始めた。
ホントにダサい。武道はヒーローなのに、ヒーローの姉は裏の人間。どこぞの映画だ。
「ごめん。
将来の蓄えまで集めるには、コレしかなかった・・・。
柚葉みたいな姉ちゃんだったら、もっと違う方法があったのかな・・・?」
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未雪姫 - なんて神作作ってくれちゃったんですか⁈ありがとうございます、後世に語り繋ぎます。 (6月13日 21時) (レス) @page48 id: 2caf6a868c (このIDを非表示/違反報告)
朝はパンよりご飯派 - うぅ殴り潰したい程素敵なハッピーエンド途中感動で涙が、、、うぅ本当にお疲れ様でしダァ(´;Д;`) (2022年8月23日 1時) (レス) @page48 id: 913863b25c (このIDを非表示/違反報告)
Yona - ああああああ!!!素晴らしいハッピーエンドだぁぁ!!神作品ありがとうございます!本誌もこんなだったらいいのにー!わー!!(語彙力低下中) (2022年8月13日 14時) (レス) @page48 id: ca15e254da (このIDを非表示/違反報告)
Ⓜ︎さん - 完璧なハッピーエンド!感動です!!お幸せに! (2022年8月12日 17時) (レス) @page46 id: a6ddf4ad2b (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - やっはり、場地さんもかぁ。京さんやだよぉ〜 (2022年8月10日 19時) (レス) @page36 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年8月1日 20時