血濡れの京人形は武道の姉！！ 参！

十代目黒龍との出会い ページ2

一つ、昔話をしよう。

ある一人の女の子がいました。

その子はかつて母が入院してた病院へたびたび通っていました。
母のお見舞いで出会った子に会うためです。

そして、それを見つけたのは偶然でした。

病室で全身やけどを負う誰かがいました。
病室の札には「乾 様」と書かれていました。

女の子は気になって、「乾」「火事」を元に調べました。
そして、「乾邸全焼」という記事を見つけ、事の全てを知りました。
病室で横たわっていた子は「乾 赤音」という、それはそれは可愛らしい女の子だということがわかりました。
彼女のやけどを治すには４千万円必要だということも。
そして、彼女を治すために薄汚いことをしてまで４千万円を集めている者がいるということも。

貴「はじめまして。君が九井一クンだね。」
コ「あ？誰だよ、テメェ。」

九井は初めは警戒心を剥き出しにしていましたが、良い儲け話があると切り出され、話を聞く姿勢をとります。

貴「手を組もうよ。アンタの金儲けに協力してやる。
君の嫁さんの命が助かったら、
君はその後、私のために良い働き口を見つけて紹介してよ。ちなみに私は情報収集が得意だよ〜〜。」

その女の子と手を組んでからは、九井は異様なまでの速さでお金を集め、目標金額に達しました。

赤音は無事治りました。

しかし、それで終わりではなかったのです。

赤音は偶然、どうして自分が助かったのかを知ってしまいました。
九井がある女の子と共に薄汚いことをしたおかげで助かったのだということを。
自分のせいで九井の手を汚してしまった。そのことが彼女の心を沈ませ、ついに心の病にかかり、精神科病院に入院することになってしまいました。
こればっかりはお金で何とかなるわけではないのです。しかし、九井には「お金」以外解決策がなかった。彼は度々赤音に貢いだが、それは却って彼女を追い詰めるだけのことでした。

一方、女の子はというと、九井の相棒であり赤音の弟、乾青宗と共に働き口を見つけました。
それは、仲間と共に潰した黒龍でした。
乾青宗が可能性を感じた人物――柴太寿をボスに、十代目黒龍が誕生しました。
女の子は、十代目黒龍が懇意にしている情報屋として裏で暗躍し、成果を出せば金を貰いました。

これが、女の子――花垣京と柴大寿、乾青宗、九井一の出会い

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