血濡れの京人形は武道の姉！！ 参！

天からの恵みに感謝 ページ21

雨だ。雨は苦手だ。ジメジメするし、買い物とか行きにくいし、洗濯物を外に干せないし。
それでも天からの恵みに感謝しなければならない、と思って「嫌い」じゃなくて「苦手」と表現している私って偉い。

まぁ、そんな雨の苦手な私が何故、カッパを羽織って外に出ているのかというと、武道がこの土砂降りの中、カッパを羽織って外に出てしまったからだ。武道のやる事に基本は口出ししない私だが、さすがに心配する。

着いて行った先では、タイヤを殴っている武道。
おい、マジでどうしたよ。

しばらくしたら、ウチに遊びに行くつもりだったらしい千冬と圭介がやって来た。
うん、武道。二人とも引いてんぞ。圭介にすらあんな顔させるなんて、アンタ色んな意味でヤベェぞ。
でももっとビックリしたのはこの後。なんと武道が二人を邪険にしたのだ。修行中だとか言って。

武「強くならねぇと、未来は変えられねぇ！！」

未来を、変える？

圭「お前・・・まさか、未来の武道か？」
千「未来に戻ったんじゃねぇのか？」

え、千冬と圭介も何か知ってるかんじ？

とりあえずこのまま盗み聞きした方が効率良いのでは、という結論に至り聞いていると、
かなり重い話だった。

どうやら武道がチョクチョク人が変わっていたのは、武道が１２年後から来たタイムリーパーだったかららしい。ていうことは、もしかしなくても武道がいなかったらケン坊とか私とか圭介とかカズとか大寿とかみんな死んじゃってたとか？私たちまだ学生だよね？どんだけ死体の山作ってんだよ。

そして、今回武道が帰った未来では、東卍に深く関わった者は万次郎に殺され、私は行方知らず。
武道は、ケン坊と隆のおかげで東卍が巨悪化する前に抜けることができたらしい。
そして万次郎は武道の腕の中で死んだ。

俺の人生は苦しみだけだった、か・・・

武道は、未来で庇ってもらってばっかりだった自分を叩き直すべくタイヤと格闘してたらしい。

千「小学生かお前は？！」
圭「もうちょいマトモな稽古をしろよ。」

全くもってその通りです。その志はご立派ですが、やり方がとても非効率的です。

だがもう、なりふりかまってられないらしく血が飛び散るのも構わずタイヤを殴り続ける。

武「過去で何をすれば良い未来が訪れるのか！みんなを救えるか！
何か・・・手がかりがないか走り回ったよ！！
誰がヒナを殺したのか！
本当にマイキー君がみんなを殺していたのか！！」

圭介と千冬が武道を無理矢理タイヤから引き剥がした。

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