突き落とした子の頭の上のもの ページ20
気まずい沈黙が流れたかと思うと、万次郎は歩くペースを早めてしまった。
こんなところで荷物を手放したりしないあたり、やっぱ優しいんだよな。コイツも、みんなも。
「・・・お前らまで、こっちに染まるなよ。」
聞こえてない声で言うなんて、私ってば無駄なことしない主義だったはずなんだけどな・・・。
だがそんな感傷も吹き飛ぶ事態が起きた。
万「あ?テメェ、何でここに来てんだよ。」
龍「テメェこそ何でここに来てんだよ。」
カンカンカン‼
私の脳内で試合スタートの合図が鳴り響いた。
とりあえず私は、溝中四人衆くんたちがいるベランダに避難する。
「やあ、私の可愛い弟たちよ。武道のお見舞いかい?
もう一度お見舞いに行くことになるのを覚悟しといた方がいいぜ。」
だってあの子、万次郎とケン坊、止めに入ってっちゃったし。全治何ヶ月になることやら。
敦「いや、止めないんスカ?!」
「基本、武道がやってることには口出ししないよ。まぁ怪我負わせた相手には社会的に制裁を入れるけどね。」
タ「そうなる前に止めましょ?!」
それもそうだな。
「おい、お前ら!!庭にあるモン壊したりでもしたら殺すからな!!社会的に!!」
武「姉ちゃん、俺の心配は?!?!」
見ると武道は、庭にあるものを壊せなくなってしまった二人に押され引っ張られふっ飛ばされていた。
「武道〜〜。東京卍會と関わり持つんだったら、その程度でへばってたら死ぬよ?」
ライオンは自分の子供を崖に突き落とすって言うしね。愛してるぞ、武道。
そして遂に、修羅の武道が降臨した。
武「おい・・・お前ら、いい加減にしろよ。」
万次郎に殴りかかる武道。当たり前だが躱された。逆に武道がゴミ捨て場のゴミに突っ込んでしまった。あーあ。
起き上がる武道。その頭の上にあるものを認識したあと、私はそっと玄関へ下りて行って、鍵を閉めた。次の瞬間、武道の悲鳴と万次郎とケン坊の笑い声。
万「逃げろケンチン!ウンコが来るぞ!」
龍「ハハハ!」
お前らいつの間に仲直りした。だが今はどうでもいい。
そう。武道の頭の上にはウンコが乗っかっていた。
あの様子だと武道は二人に何か訴えかけたはずだ。それはもう真剣に。
真剣な人の頭の上にウンコ、ってウケる。あとはこれが我が弟の頭の上じゃなかったらな・・・。
「大丈夫だ武道!ウンコが乗っていようと、何だろうと、アンタは私の愛しい弟だ!!」
武「全然嬉しくない!あと玄関開けて!!」
銭湯に行ってくれ。
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シオン(プロフ) - 12年後もタカちゃん辛いよ〜〜 (2022年8月1日 19時) (レス) @page50 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - いヤァ〜夢主止めろ〜真一郎も早く目覚めて!!! (2022年7月31日 21時) (レス) @page45 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 作者さん» トラがついてるので、もうトラちゃん呼びになってます。 (2022年7月30日 17時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - シオンさんって一虎くんのことをトラちゃんって呼んでるんですね。可愛いです。いつもコメントありがとうございます。元気百倍アンパンマンですよ〜〜。 (2022年7月30日 16時) (レス) @page35 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あの場面〜〜場地さんのあの台詞…トラちゃんの事を教える場面…今日の東リベ絶対泣く (2022年7月30日 16時) (レス) @page35 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年7月21日 14時