血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

ガキの喧嘩 ページ19

パーちんが捕まったらしい。
武道の入院と共に舞い込んできた知らせ。愛美愛主の頭の長内を刺したのだ。

私、言ったよね？誰か人を殺したら敵になるって。姉貴が敵になったらどうなるかわかる？潰すよ？潰せるよ？社会的に。

あの時のことを覚えてるのって私だけなのかな・・・

しかも万次郎とケン坊はパーちんをどうするかで喧嘩しているらしい。トップがそんなんでどうすんのよ。
万次郎は汚い手段を使ってでもパーちんを釈放させるつもりでいて、
ケン坊は自首したパーちんの覚悟を無駄にするなって。
これ根本的には二人ともパーちんを大事に思ってるからなんだよね。ちょっと解きにくい案件だわ。メンドクサッ！

とりあえず今日の夕飯の買い出し。退院した武道のために、胃に優しいものが良いよね〜〜〜。
買い物が終わった帰り道。

？「あ・・・京。」
「うげっ。万次郎。」
万「なんだよ、うげって。」

目の前には不機嫌丸出しの万次郎。こんな状態のコイツに会うなんて最悪。おまけに嫌な予感しかしねぇ。ていうかこの先って私ん家なんだけど、まさかコイツ・・・。

万「ちょうどいいや。行こうぜ。荷物持つよ。」
「武道のお見舞いと、機嫌とろうとするっつーことは何か頼み事しに行くつもりだったろ。」

まぁ荷物は持ってもらいますけどね。

「んで、何頼むつもりだったんだよ。簡潔に話せ。」
万「話が早くて助かるよ。さすが京。まぁわかってると思うけど、
パーちんを釈放してやってほしい。」

お前ならできんだろ、って言ってくるけど、

「やだ。」

の一言に尽きる。
万次郎は断れると思ってなかったらしい。目をこれでもかというぐらい見開いてる。
えーー、だってさーーー

「私がそれをするメリットは？無いよね？
私は今、東卍を抜けてるから東卍の後始末をするつもりも無いよ。」

段々、万次郎の気配が重くなっていってるのがわかる。
でもさ、悪いけど怒ってるのは私の方もだから。

万「パーは、俺らのダチだろ？！！何で助けねぇんだよ！！」
「それ言うんだったら、何でカズの時は頼まなかったんだよ。」

パァンッッと乾いた音が響く。万次郎が殴りかかってきたのだが、受け止めた。残念。強さは互角だっていうこと、忘れたか？

「・・・二人がやったことには、何の違いがある？どっちも同じ殺人未遂だ。
どんだけ御託を並べても、殺人者はお前が目指す不良にはなれねぇ。」

「お前がやってんのはガキの喧嘩だ。そこんとこ、忘れんな。」

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