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離れたい 離れたくない ページ50

「京ーーー。」

あの日以来、京は俺らと顔を合わせてくれない。声はインターホン越しになら聞けるが、それ以上は無理だった。

今日はみんなには内緒で一人で京の家に来た。
こうなりゃ駄目もとだ。

貴「隆か・・・。ん、入っていいよ。」
「へ?」

だから、あっさり家に入らせてくれたことが意外だった。

貴「で、何の用?ないなら帰れ。」
「えぇ・・・と。」

ヤバい。上がれたのは良いものの、上がってからどうするか考えてなかった。
俺らと顔を合わせてくれねー理由でも聞くか?命の危険を感じるから辞めとく。
千載一遇のチャンスだ。ここで逃すわけにはいかねぇ。

「髪、染めに来た。」
貴「ふーーーん。色は?」

興味を持ってくれた。よっしゃ。首の皮一枚つながった。

「あぁ・・・外でて、一緒に選びに行かね?」

外を出るという言葉に雰囲気が重くなる京。
どうなるか固唾を呑んでいると、

貴「・・・ついでに服選んでくれるんだったら、良いぞ。」

女の子らしい服な、と言う京の横顔は寂しげだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「これとか良んじゃね?」
貴「へぇーー・・・隆センス良いね。」

不謹慎かもしれないが、これ世にいうデートってやつだよな?正直メッチャ嬉しいし楽しい。思い込みかもしれないが、京の表情も柔らかい気がする。

服と染髪剤、あと京がコソコソ買い物を済ましたのを確認して俺らは移動した。

貴「・・・なぁ、隆。」
「ん?」

人気のいないカフェで少し休憩。京に相談したいことがあると言われたのだ。
 
貴「私、ちょっと東卍から距離を置きたい。」

・・・

貴「もちろんずっとじゃねぇよ。ただ、今はちょっと、」
「良いんじゃね?」
貴「え、良いのか。」

「でも、何で?」

そう聞くと、ギュッと顔を強張らせる京。聞かない方が良かっただろうか。
でも、それは絶対に駄目だ。理由も無しに勝手に抜けるなんて無責任なことは。

貴「・・・万次郎たちにはさ、「大丈夫」っつったけど、」

正直、心がまだついていけねぇ

貴「本当は、スゲェ怖かった。だから、気持ちに整理がつくまでは、頼む。」

頭を下げる京。しょうがないことかもしれない。だって京は場地や一虎にも、マイキーにも殺されかけてしまったのだ。

でも・・・

俺、京と離れるなんて嫌だよ・・・

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作者 - コメントありがとうございます。更新、頑張ります。 (2022年7月20日 0時) (レス) @page44 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
この作品にハマったものですZE☆ - マジで!マジで!マジ(( 面白かったです!更新待ってまーす♡ (2022年7月19日 17時) (レス) @page43 id: 2d1d3bdc6c (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2022年7月13日 20時

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