修羅に恋した王子様 ページ35
俺らは特攻服を秒速で着替え、ある一室で三ツ谷を取り囲んでいる。
別にリンチをしているわけじゃない。三ツ谷の様子が何だか変わったのだ。
小学生の頃からの付き合いで、同じ入れ墨を入れてる相棒として、俺の予想は間違いない。
三ツ谷は京のことが好きだ
正直信じられない。
三ツ谷は俺らの中で一番の常識人だし、家庭的だし、世渡り上手。顔だって良いし、頭も悪くねぇし、喧嘩も強ぇ。おまけに優しい。パーから聞かされた愚痴では、そんな三ツ谷は当然女子からも人気で何ならファンクラブまであるそうだ。
唯一の欠点といえば家が貧乏なことぐらいだが、そんなところまでイケメンに見えるくらい三ツ谷は器用だ。そんな三ツ谷がだ。
三ツ谷が！！京のことが！！好きとか！！
京は頭のネジが吹っ飛んでるし、家庭的だけど裁縫はポンコツだし、世渡り上手だが長い付き合いの奴にはバレバレの猫をかぶる。顔は黙っていれば国宝級だが口を休ませることなんてほとんどねぇし、喧嘩はホントに女子か、ってぐらいエグ強ぇ。確かにドン引くくらいのお人好しだが、人を舐め腐ってる態度が拭えない。
(正反対じゃねぇか・・・。意外と相性良いのかもな。)
万「ねぇ！ホントどういうことなの？！俺の姉貴、取らねぇでくれる？！」
圭「そうだぞ！！俺らの京なんだからな！！」
「いや、好きな奴ぐらい選ばせてやれよ。」
姉貴を取られたくないというマイキーは駄々をこねてるし、場地も三ツ谷を威嚇しまくってる。パーはなんもわかってねぇな。おい一虎、傍観して笑ってねぇでこいつら止めんの手伝え。
「つぅか、三ツ谷ぁ。お前、何で急に京のこと好きになったりしたんだよ。」
前までは普通だったはずだ。考えられるとしたら・・・特攻服作ってる時か。何があったんだよ。
みんな教えろ、教えろと詰め寄る。
三「・・・秘密。」
駄目だ。こうなった三ツ谷はてこでも動かねぇ。
パ「なぁ。そろそろ行かねぇと、京怒らせんじゃね？」
パーの馬鹿故に核をついた一言で、場の空気が静まる。
別に今更、京が怒ってる姿なんて怖くねぇ。が、この前の神社で見せた殺意はまた別だ。あれには多分一生慣れねぇ。
虎「・・・とりあえず、戻ろっか。」
戻ってみると、
貴「・・・レディを待たせるとか、いい度胸してるなぁテメェら。」
修羅がいた。
全ー貴、三(((((三ツ谷の奴、ホントなんでこいつ好きになったんだ？)))))
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作者 - コメントありがとうございます。更新、頑張ります。 (2022年7月20日 0時) (
レス) @page44 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
この作品にハマったものですＺＥ☆ - マジで！マジで！マジ(( 面白かったです！更新待ってまーす♡ (2022年7月19日 17時) (レス) @page43 id: 2d1d3bdc6c (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年7月13日 20時
