不良 ページ8
母「ごめんね、京。いつも無理させちゃって。」
「無理してねーから大丈夫。つーかやりたくてやってんだよ。綺麗な看護師さんをお目にかけることができるし〜。」
母「・・・ありがとう。」
母さん、また細くなったな・・・。
私もようやく小学三年生。
爺ちゃんと婆ちゃんはちょっとボケてきたため、うちに住まわせている。爺ちゃんたちが大好きな武道はメチャクチャ喜んでたよ。可愛すぎて写メ撮りまくった。コレクションが増えたぜ☆
一方、母さんは痩せ細っていっちまうし、元々白かった肌は最早青白く染まっていた。どういう病気なのかは知らねぇし、説明もされてない。どうせ母さんが止めてんだろうな。
・・・ねぇ、母さん。私はもう母さんが思ってるほど子供じゃねぇよ。何で教えてくれねぇんだよ。
母「・・・京。武道はどうしてるの?」
「んあ?あぁーーー・・・、なんか最近ヒーローに憧れてんだよ、あいつ。そんでよくヒーローごっこに付き合ってる。」
毎日毎日、外を走り回って、傷だらけになって帰ってくる。おかげでこっちは手当てするのが大変だ。
「いつか「不良になる!!」とか言いそうで心臓がもたねぇ。」
母「その時は、京はどうするの?」
「んんぅ。まぁ止めたりはしねぇ。」
できるなら、不良になんてならないでほしい。守る側に行って大怪我されるより、守られる側で笑っていてほしい。
迷惑をかけられるのは構わない。ていうか、武道からかけられる迷惑だったら一手に引き受けるわ!
「でもさ、心配はかけさせねぇでほしいんだよね。武道が死んじゃったりでもしたら、私も死にたくなるし。・・・けど、あいつはヒーローだから・・・誰よりもヒーローやってる奴だから、邪魔したくねぇ。」
母「不良なのにヒーロー?」
「うん。カッコいい本物の不良っていうのはな、くだらねぇ意地張って、カッコつけて、自分のケツは自分で拭いて、」
―――友達のためなら命だって懸けられる
「そんな奴のことだと思う。まぁ流石に命は懸けさせねぇけど。ガキのやることだし。」
母「・・・そう。じゃあ、京はどんな人になりたい?」
「え?」
そういえばなりたい自分、なんて考えたこともなかったな・・・。
でも、やっぱり、
「武道を守れるような、カッケェ姉貴。」
これしか、ねぇよな。
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作者 - コメントありがとうございます。更新、頑張ります。 (2022年7月20日 0時) (レス) @page44 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
この作品にハマったものですZE☆ - マジで!マジで!マジ(( 面白かったです!更新待ってまーす♡ (2022年7月19日 17時) (レス) @page43 id: 2d1d3bdc6c (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年7月13日 20時